商品コード:1334-021n[ETERNA] P.レーゼル(pf) / モーツァルト:Pf作品集/PfソナタK.576, 547a 他
商品コード: 1334-021n
商品詳細:1974年から始まったモーツァルトEDの為に、仏のセシル・ウーセが2枚のソナタ集を録音し、それを補う形で'75~'82年に東独のP.レーゼルが残り3枚を録音した。この3枚はウーセの2枚よりずっと希少。レーゼルのピアノは、ウーセと対照的に女性的であり、夢想にふける詩人のようであり、イメージが優先する演奏。よりモーツァルト的なものを感じる。これが代表的な一枚。ペーター・レーゼル(1945-)はドレスデン生まれだが彼が「ブリュートナー」というライプツィヒで創業したピアノメーカーのものを使っていると読んだことがある。「ブリュートナー」こそライプツィヒ楽派の必須の道具である。業界に「ライプツィヒ楽派」なる確たる用語はないらしいが、個人的にペーター・レーゼルこそライプツィヒ楽派の後継者なのではとひそかに思っている次第。チャイコフスキー国際コンクールにドイツ人として初めての入賞を果たしたことは知られていない。ベートーヴェンとシューベルトの全集録音はETERNAの重鎮のツェヒリンが担当した。レーゼルが唯一ETERNAでの全集録音を任されたのがブラームス・ピアノ作品全集(全7枚)であった。これはあまり知られていないモーツァルトED録音で、3枚を担当したレーゼルの一つ。音の輪郭がシャープで鮮明なのが特長だろう。べったりしたところがない。とにかく音が綺麗で清々しい印象を受ける。モーツァルトの弾むリズムでモーツァルトらしさをしっかり表現しているのはウーセよりレーゼルの方であった。当局はレーゼル一人に担当させるべきであったと感じるのは私一人ではないだろう。20年前はほとんど無名のレーゼルだったが、2005年にはドレスデン音楽祭で紀尾井シンフォニエッタ東京との共演によりベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲を演奏した。この縁が元となり2007年4月に日本では30年振りとなるコンサートを紀尾井ホールで開催した。さらに2008年10月からはベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲を同ホールにて4年にわたり演奏するプロジェクトが進行された。ETERNA音源のCD化も進んだようでレーゼルをCDで知る人も多くなった。レーゼルはシューベルト・エディションのピアノ・ソロ部門で3枚だけ担当していた。ETERNAの中でも特別な録音シリーズといえる。モーツァルトEDのための3枚はレーゼルの実力を示す良い録音である。希少盤ではないので安価だが、内容で見れば2倍の価値があると思われる。
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