商品コード:1337-055[ADÈS] D.エルリ(vn) / パガニーニ:24の奇想曲(全24曲)
商品コード: 1337-055
商品詳細:D.エルリ(vn)によるパガニーニ:24の奇想曲。'55年ロン・ティボー優勝者にしてパリ音楽院の名教師、バロックから現代まで幅広いレパートリーを誇り、そのどれもが名演といってよいD.エルリ。ADESにはバッハの無伴奏をはじめ幾つかの録音を残す。'50~'60年代仏デュクレテ・トムソンへの録音とはまた違った魅力を聴く事が出来る。音程・テンポの不安定さは拭えないが、それでも余りあるエルリの素晴らしさを聴いていただきたい。デヴィ・エルリ(1928-2012)はパリ生まれのヴァイオリン奏者。パリ音楽院でジュール・ブーシュリに師事。1955年、ロン=ティボー・コンクールで優勝、その年に初来日している。1980年代以降、度々日本を訪れ、多くの音楽祭に出演したり後進の指導にあたった。2012年2月、交通事故によって死去。但しエルリのことが知られるようになったのは2000年頃からではないだろうか。一部のモノラル初期LPが高騰し、エルリの盤にも高値が付くようになり始めてからと思われる。特にラロの「スペイン交響曲」の圧倒的なソロはアンゲルブレシュト指揮もあって一度でも聴いた方には強烈な印象が残ったことだろう。燃え滾るようなアグレッシヴながら自由度の高いスタイルは個性豊かであり、誰とも似ていない。クライスラーの小品やバッハの無伴奏ソナタ&パルティータ全曲も録音している。録音はデユクレテ・トムソン→Le Club francaise du Disqueの後、1969年頃ADÈSに移籍した。このレーベルにはバッハの無伴奏ソナタ&パルティータ全曲を真っ先に録音して話題をさらった。当録音はバッハのすぐ後に12曲のみ先行録音され当番号でリリースされた。その後1970年代に残りの12曲が録音され、1970年代後期にWジャケット入りの2枚組で初めて全24曲がリリースされる。全集は非常に希少。技巧の限りを尽くしつつも美音を隠すこともなくラテン的に鳴らした、よく歌うソロが印象的だがデユクレテ・トムソン時代の前のめりのような姿勢はここでも健在。弱音部で艶やかな妖しいビブラートを振りまき、曲の持つ不思議なイメージをいっそう掻き立てる名演だろう。1970年代前後になって立て続けにバッハ、パガニーニと技巧曲ばかりの録音を果たしたエルリ。この時42歳であり、ヴァイオリン奏者として陰りが出てもおかしくなのだが、気を使う協奏曲や室内楽を避けてひとりで思う存分やれる曲を選んだ気持ちは理解できる。まだまだ自信があったのだろう。過去にR.リッチ、M.レビン等の名手の録音があるが、それらとは一線を画す超個性的演奏でひとりで自分の宇宙を作っているようだ。奇想曲は1967年頃録音され、1969年頃全24曲から選集12曲(1・5・6・9・13・14・15・17・19・20・21・24番)のみでADÈS:13 025で最初の1枚をリリースした。1973年になってWジャケットで全24曲入りが曲順は番号順に並べられて発売された。この全曲盤は相当希少で当社では29年間で2度目の入荷となる!
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