商品コード:1341-056[CALLIOPE] D.ドンディーヌ指揮/ シュミット:ディオニュソスの祭り(酒神祭), ケックラン, フォーレ
商品コード: 1341-056
商品詳細:D.ドンディーヌ指揮パリ警視庁音楽隊による珍しい1枚。シュミット:ディオニソスの祭りは「酒神祭」とも呼ばれる吹奏楽曲。20世紀前半に作曲された吹奏楽曲としては、グスターヴ・ホルストの「吹奏楽のための第1組曲」、アルノルト・シェーンベルクの「主題と変奏」などと並ぶと評されている。「ディオニソス(ディオニューソス・デオニュソス)」とは、ギリシャ神話における豊穣・酒・酩酊を司る神のこと。ただし、この曲で描かれているディオニソスは、ギリシャ神話の祖先にあたるエーゲ文明における、狂乱と陶酔を象徴する神というイメージの方がより近い。この作品は、特にフランスで盛んであった、吹奏楽による野外演奏を意図して作曲された。曲は1913年には完成していたが、初演は大きく遅れ、1925年6月に、パリのリュクサンブール公園で、ギヨーム・バレー(Guillaume Balay)指揮のギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団によって行われた。演奏の難易度は極めて高い曲である。2曲目のC.ケックラン:民衆の祭りのためのコラールは1936年に作の4曲からなる吹奏楽のためのオリジナル曲。野外での演奏も念頭に置いたとされる。ケックランはフランス、パリ生まれでJ.マスネやG.フォーレに師事している。「ジャングル・ブック」「七人のスターの交響曲」など規模の大きい管弦楽曲もあるが、やや大味・散漫な部分が少なくない。そんなケックランの作品の中で、この「民衆の祭りのためのコラール」はスッキリとまとまっている。当録音が唯一の全曲版らしい。 1981年の全日本吹奏楽コンクールで金賞を受賞した鈴木孝佳指揮/福岡工業大学附属高校吹奏楽団の演奏が当盤を超える名演と言われている。最後のフォーレ:葬送の歌(挽歌)はフォーレがフランス政府から委嘱された吹奏楽曲。1921年5月5日にパリのオテル・デ・ザンヴァリッド(廃兵院)で執り行われたナポレオン1世没後100年記念式典のための作品である。式典では軍楽隊によって演奏されるが、フォーレは吹奏楽に不慣れであった為、パリ憲兵隊で音楽隊長を務めていたギヨーム・バレーに編曲を依頼している。この曲の第2楽章はチェロ・ソナタ第2番(アンダンテ)の第2楽章に改作・転用された。『葬送歌』はフォーレのもっとも感動的な曲の一つとなり、この仕事によって彼の創造的イマジネーションが刺激されたと本人は語っている。ジャケットにはOp.117と記載されているがこれは誤りでOp.117はチェロソナタ第2番の作品番号である。「葬送の歌」は作品番号なしが正しい。およそ吹奏楽には似つかわしくない荘厳なメロディーで「レクイエム」のような雰囲気がある。宗教曲に編曲すれば更に有名な曲になったであろう。デジレ・ドンディーヌ(1921- 2015)は軍楽隊の名門であるパリ警視庁吹奏楽団の指揮者に就任し、1954-1979年の25年間務めた。1979年に退くまで同楽団の黄金期を築いた。フランスに於ける軍楽隊、吹奏楽の第一人者である。
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