商品コード:1341-035[DECCA] H.シュミット・イッセルシュテット指揮/ ベートーヴェン:交響曲6番「田園」, エグモント~序曲
商品コード: 1341-035
商品詳細:'67年プレスのオリジナルの音質は圧倒的に凄い。やや性急に感じる「第九」などに比べ、「田園」のテンポはいかにもイッセルシュテットらしく、ピタリと決まっていて胸がすく演奏。ダラダラしたところのない密度の濃い隙間のつまった演奏。音質は申し分ない。1958-63年DECCA最初の全集がアンセルメによって完成。しかしまだ日本ではオリジナルどころかレコード文化は発芽段階。イッセルシュテットの2回目全集が1965-9年レコードの大衆化と共にロンドン盤として普及を始める。H.シュミット・イッセルシュテット指揮ウィーンpo.はDECCAに全曲録音を行った。プレスは非常に多い。よく売れたLPということだろう。ED3くらいまでなら十分に初期盤の音質を楽しめる。DECCAにおける最初のベートーヴェン:交響曲の全集録音はアンセルメ/スイス・ロマンドo.による1958年-1963年の録音であった。1965年DECCAは2回目のベートーヴェン:交響曲の全集録音を企画、プロデューサーのエリック・スミスが陣頭指揮を執った。イッセルシュテットは既に1958-59年バックハウスとピアノ協奏曲全曲録音を終えており、ウィーンpo.との相性が良かったこともわかっている。また1950年代初期にDECCAにNDRとドヴォルザークの交響曲2番やスラヴ舞曲集、ブラーム:ハンガリー舞曲集などをモノラル録音していてDECCAにとっても重要視していた指揮者であった。1952-3年にはドヴォルザークの交響曲第7番とチャイコフスキーの交響曲第5番をジョン・カルショウがプロデューして記憶に残る録音となっている。DECCAにおけるメイン指揮者ではなかったが、その後のバックハウスとの成功を見たDECCAが2回目のベートーヴェン:交響曲を全集録音をイッセルシュテットにオファーしたのは自然の流れであったといえる。イッセルシュテットのスタイルは癖がなくオーソドックスだが優美で芳醇である。DECCAが求める指揮者のスタイルとも合致したアンセルメとの共通点もある。スイス・ロマンドo.の次はウィーンpo.というのもセールスポイントになる。1960年代にDECCAが求める理想像は繰り返し聴いても飽きのこない「中庸の美」であり、イッセルシュテットほどピッタリな指揮者はいないと判断したと推測できる。まず1965年11月交響曲第3番「英雄」が録音され、ケネス・ウィルキンソン他が技師を担当。順調に進行し1969年6月の交響曲第7番で全曲が終了した。ウィーン・フィルにとって初めての全曲録音となった。録音場所はゾフィエンザール(Sofiensaal)。数々の名演が生まれたホールである。以前に使用されていたムジークフェラインザールより残響が短めで録音向きのこのホールが1980年代中期頃までDECCA専用の録音スタジオとして使用された。これら1965-9年DECCAでの2回目のベートーヴェン:交響曲全集は1980年代まで再版が繰り返され、DECCAが誇る名盤としてCDにも受け継がれてゆく。
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