商品コード:1341-032[DECCA] H.シュミット・イッセルシュテット指揮/ ベートーヴェン:交響曲9番「合唱」
商品コード: 1341-032
商品詳細:第9はED1が存在するが過去に1度しか入荷が無い。その価格は3万円だった。ED2がオリジナル?と思いたくなるほど。録音は良く、かなりスッキリしたオケだ。余分な贅肉を取り払った骨格だけのようなストレートな印象。1枚だからといって特別スピードが速いわけではないが、よどみなく颯爽と曲は流れる。B面2/3が合唱となるが、大袈裟なこけおどしのような所がなく、あくまで淡々と進める。闇の中から浮かび上がる島のような佇まいがこの人流。アンセルメの最初の第9のSXLは一枚だった。H.シュミット・イッセルシュテット指揮ウィーンpo.はDECCAに全曲録音を行った。ED3/ED4なら相当安価に購入可能。プレスは非常に多い。よく売れたLPということだろう。ED3くらいまでなら十分に初期盤の音質を楽しめる。市場の大半がED4レーベルである。DECCAにおける最初のベートーヴェン:交響曲の全集録音はアンセルメ/スイス・ロマンドo.による1958年-1963年の録音であった。1965年DECCAは2回目のベートーヴェン:交響曲の全集録音を企画、プロデューサーのエリック・スミスが陣頭指揮を執った。イッセルシュテットは既に1958-59年バックハウスとピアノ協奏曲全曲録音を終えており、ウィーンpo.との相性が良かったこともわかっている。また1950年代初期にDECCAにNDRとドヴォルザークの交響曲2番やスラヴ舞曲集、ブラーム:ハンガリー舞曲集などをモノラル録音していてDECCAにとっても重要視していた指揮者であった。1952-3年にはドヴォルザークの交響曲第7番とチャイコフスキーの交響曲第5番をジョン・カルショウがプロデューして記憶に残る録音となっている。DECCAにおけるメイン指揮者ではなかったが、その後のバックハウスとの成功を見たDECCAが2回目のベートーヴェン:交響曲を全集録音をイッセルシュテットにオファーしたのは自然の流れであったといえる。イッセルシュテットのスタイルは癖がなくオーソドックスだが優美で芳醇である。DECCAが求める指揮者のスタイルとも合致したアンセルメとの共通点もある。スイス・ロマンドo.の次はウィーンpo.というのもセールスポイントになる。1960年代にDECCAが求める理想像は繰り返し聴いても飽きのこない「中庸の美」ではなかったか?イッセルシュテットほどピッタリな指揮者はいないと判断したと推測できる。まず1965年11月交響曲第3番「英雄」が録音され、ケネス・ウィルキンソン他が技師を担当。順調に進行し1969年6月の交響曲第7番で全曲が終了した。ウィーン・フィルにとって初めての全曲録音となった。録音場所はゾフィエンザール(Sofiensaal)。数々の名演が生まれたホールである。以前に使用されていたムジークフェラインザールより残響が短めで録音向きのこのホールが80年代中期頃までDECCA専用の録音スタジオとして使用された。これら2回目のベートーヴェン:交響曲全集は1980年代まで再版が繰り返され、DECCAが誇る名盤としてCDにも受け継がれてゆく。
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