商品コード:1343-033[HMV] A.ボールト指揮/ ホルスト:惑星
商品コード: 1343-033
商品詳細:近年、TVCM等が4曲目の木星の中間部に出てくる印象的なメロディーを使い出し、世界中の女性歌手も編曲版を唄って、にわかに脚光を浴びたホルストの組曲「惑星」。ホルスト(1874-1934年)がこの曲を作った1916年頃は、宇宙はこのようなロマンチックなイメージだった?英国を代表する作曲家の代表作。そして、この曲のスペシャリストであるボールト卿の演奏とくれば決定盤として異論はないだろう。もう5年早い録音が望まれた。音質は文句ない。レア!これがステレオ・オリジナル!エイドリアン・ボールト( 1889 - 1983)は組曲「惑星」のスペシャリストとして全5回録音している。これはその4回目録音となる。全5回は以下のようになる。1945年のBBC so.(SP)→1953年のロンドンpo.(Nixa)→1959年のウィーン国立歌劇場(Westminster)→1966年のニュー・フィルハーモニア(当HMV)→1978年のロンドンpo.(HMV)。日本でもホルスト:組曲「惑星」といえばすぐにボールトの名前が出るほどこの曲と密接な関係にある正に専門家といえる。ステレオでは1957年にM.サージェント指揮BBCso.に先を越されたが世界中で最も聴かれている録音は当録音であると思われる。年代的にもオケの瞬発力と迫力はM.サージェント指揮BBCso.に譲るが、バランスの取れた聴きやすさという点で評価されているようである。ボールトという指揮者自体が冷静な演奏で知られるタイプである。所謂派手さに欠ける古参指揮者であり、およそ組曲「惑星」とは結びつかない指揮者なのだが、ボールトはホルストの友人として「惑星」の初演(1918年)を指揮し、楽譜に忠実な演奏で知られている。逆にホルストの自演録音は楽譜の指示を無視して変幻自在なテンポで演奏されているが、ボールトは作曲者の意図を汲み取っている。録音時ボールトは既に77歳の高齢であり、当然派手な演出は好んでいない。随分と地味な演奏で初めて聴くと逆に驚くだろう。ボールトは「惑星」の演奏に全くスペクタクルな要素を盛り込んでいない、逆にロマンチックでさえある。M.サージェント指揮BBCso.とは正反対の演奏である。何方をよしとするかはお好みだが、作曲者の意図は本来これが正しいのかも知れない。「惑星」イコール、スペクタクルな作品とイメージしたのは映画「スターウォーズ」が公開された後の人為的なものだったのだろう。
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