商品コード:1343-015[DECCA] V.アシュケナージ(pf)/ モーツァルト:Pf協奏曲8, 9番
商品コード: 1343-015
商品詳細:正直言って、小デッカになってからのアシュケナージのピアノには、どうもピンと来ない。だが、大デッカで、ケルテスの指揮となれば、まず最高レベルの土台が出来上がっていて、言葉は悪いが、ソロに誰が来ても、そこそこの内容になるのは当然と言える。アシュケナージといえども条件が揃えば傑作が出来上がる。これなら、もちろん、胸を張って推薦できる。何よりケルテス/ロンドンのオケが圧倒的土台と成り、ソロも見事。ウラディーミル・アシュケナージ(1937-)はソヴィエト連邦のゴーリキー(現在のニジニ・ノヴゴロド)の音楽家の家庭に生まれた。6歳でピアノを始め、2年後にはモスクワでデビュー演奏会を開いた。9歳の時にモスクワ音楽院附属中央音楽学校に入学し、アナイダ・スンバティアンに師事した。直接の師はオボーリンで系譜ではイグムノフ一派となる。1955年には18歳でワルシャワで開催されたショパン国際ピアノ・コンクールに出場し、2位に輝いた(優勝はアダム・ハラシェヴィチ)。この時にアシュケナージが優勝を逃したことに納得できなかったアルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリが審査員を降板する騒動を起こしたことはよく知られている。この年にモスクワ音楽院に入学、レフ・オボーリンやボリス・ゼムリャンスキーに師事した。翌1956年にはエリザベート王妃国際音楽コンクールに出場して優勝を果たし、これを機にヨーロッパ各国や北米を演奏旅行してセンセーショナルな成功を収めた。1958年英COLUMBIAに録音を行う。1963年からはDECCAの専属となった。音楽院在学中から国際的な名声を確立した。アシュケナージがロシアン・スクール生であったことはすっかり忘れられているがオボーリンの生徒だった。1960年代にDECCAに入れた数枚の録音は音質の良さも手伝ってか完成度はどれも高い。このモーツァルトは1966年の録音であり、オケはケルテス/ロンドンso.である。特段モーツァルトファンで無くとも楽しめるクオリティの高さは保証されている。この時期のアシュケナージはまだまだしっかりと初心を保っていたようである。1960年代の録音は安心して大丈夫といえる。ケルテスの指揮が抜群に良い。
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