商品コード:1344-042n[COLUMBIA] W.マウツジンスキ(pf) / ショパン・リサイタル
商品コード: 1344-042n
商品詳細:1959年発売のCOLUMBIAのモノラル盤が初出。W.マウツジンスキによるショパン・リサイタルである。マウツジンスキは正統的なポーランド楽派のピアニストで、パデレフスキの最後の弟子としても有名な名手である。当盤はショパン弾きらしいリサイタル集で、ポーランド人の血が直接伝わってくるようなショパンである。特に夜想曲5番は作品を知り尽くした深遠なる演奏であり、フランス風のサロン的な楽曲解釈とは対極にある純ポーランド風の民族的な演奏である。ヴィトルト・マウツジンスキ(1914-1977)はワルシャワ生まれのピアニスト。ワルシャワ音楽院でフェルッチョ・ブゾーニ門下のユゼフ・トゥルチンスキに師事した。1936年には、元ポーランド共和国首相で19世紀ロマン派ピアニストの黄金時代を知るイグナツィ・パデレフスキの薫陶も受けた。1937年に開かれた第3回ショパン国際ピアノ・コンクールで第3位に入賞した実力派である。パリ音楽院に留学してイシドール・フィリップやマルグリット・ロン等の教えも受けている。また、パリではフランスのピアニストであったコレット・ガヴォー(Colette Gaveau)と結婚している。ショパン直系の指導とパリ音楽院の両方を身に付けた本物の実力派。1940年パリ・デビューし、同時期に仏COLUMBIAと契約。1960年よりショパン・コンクール審査員。ショパン弾きとして知られる。ポーランド風の暗調で湿った空気感が個性。味わい深さは格別。年齢を重ねるほどに愛着の湧く1枚になるだろう。ここで新事実が判明した。マウツジンスキは、ピアノ・ソナタ2/3番を2回ずつ録音している。これは旧モノラル録音。遅いテンポでタップリ間をとった情緒的な演奏。コルトーの雰囲気に近いものを感じる。1961年に来日し、日比谷公会堂でソナタ2番他を演奏したらしい。ポーランド人の血が直接伝わってくるようなショパンである。過度な明るさはなく、暗調に近い音色だが奇妙なサロン風のスタイルを持つ。1960年代後期から全く姿を消してしまった。1977年に亡くなっている事から、早い時期に現役引退したものと思われる。COLUMBIAレーベルに少なからぬ録音を残した大物である。軽快な中にも感じる深い味わい!
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