商品コード:1344-039n[COLUMBIA] C.アラウ(pf) / シューベルト:3つの即興曲, さすらい人幻想曲
商品コード: 1344-039n
商品詳細:1956年のモノラル録音。SAXは未発売。特にピアノのふくよかな立ち上がりの音と消え去る瞬間の音は得も言われぬ美しさがある。それでいて'70年代の録音の様な余計な音は一切付帯しておらず、シンプルでアラウの表情が見える程にリアル。やや遅めのテンポでゆっくり入念に弾かれたシューベルト。モノラルの良さを再認識できる盤。アラウはPHILIPSに移籍してシューベルトのソナタ全集を録音した。確かに全集は価値のある録音だろう。1950年代に一人のピアニストが全集録音を行うことは稀であった。アナログファンならば1枚に注がれた情熱の大きさに尺度を持つべきだろ。クラウディオ・アラウ( 1903- 1991)はチリ・チリャンの生まれ。1911年にサンティアゴでデビューし、同年チリ政府の援助によってドイツに留学。ベルリンのシュテルン音楽院で、リストの高弟であるマルティン・クラウゼに師事(同門にエトヴィン・フィッシャーがいる)。ベルリンでのデビューは1914年。大成功を収め、以後ニキシュ、メンゲルベルク、フルトヴェングラーらの大指揮者と共演。ヨーロッパでの名声を確立する。1925年には母校シュテルン音楽院の教授に就任。1927年にはジュネーブ国際ピアノ・コンクールに1位入賞。1935年からはベルリンでバッハとモーツァルトの全クラヴィーア曲の連続演奏会を開く。1941年、カーネギー・ホールにデビューし、翌年より本拠をアメリカに移す。第二次大戦後は南北アメリカ、東西ヨーロッパ、アジアなど世界的に活躍(日本には1965年初来日)。最晩年までコンサート・録音を精力的に行い、文字通り「巨匠」の名にふさわしい活躍をみせた。1941年から米国RCAにSP録音を開始する。1947年頃から米COLUMBIAに移籍し、1952年頃までSP/LPに録音を残した。多彩なレパートリーを持ち、PHILIPSへ移籍する以前にかなりの数の録音を残した。英COLUMBIAヘは1956年頃から録音を開始、1962年頃までに15点前後のLPがあると思われる。これもその一つでシューベルトのソロ録音の2枚あるうちの1枚である。ロマンチックな芸風で派手さはなくとも味わい深いスタイルで世界中にファンが多い。ドイツ・ロマン派も得意としており、英COLUMBIA録音には特にその傾向が表れている。噛めば噛むほどに味わいの増すピアニストとして知られる。逆にモーツァルトなどの機敏さが要求される作品は得意ではないようである。
アラウの在庫一覧へ