商品コード:1344-025[COLUMBIA] O.クレンペラー指揮/ ハイドン:交響曲100番「軍隊」, 102番
商品コード: 1344-025
商品詳細:クレンペラーの重厚なオケは、ハイドンの後期の交響曲に一種の重さを付加し、他の指揮者では出せない格調の高さを生み出す。この2曲は1965年の録音。ハイドンの交響曲は軽すぎると曲自体の価値まで軽くなるような気がする。この大陸的なゆったりした時間の流れがクレンペラーの特徴。クレンペラーのハイドンは1960年から始まった為、当初は英COLUMBIAレーベルだったが、1960年代後期からHis Masters Voiceレーベルにまたがり88/92/95/98/100/101/102/104番(1960-71年録音)の8曲を録音して終了した。但し101番のみ1956年のモノラル旧録音あり。8曲は予想より多くないだろうか?当100/102番は1965年9月/10月にロンドンで録音された2曲。ハイドンのような曲こそ指揮者次第で面白くも凡庸にもなる作品だろう。クレンペラーが8曲も録音したこと自体驚きだが、やはりクレンペラーの演奏にはクレンペラーならではの拘りがあり、凡庸とは正反対のものになっている。1970年代以降、古楽器グループがついにはハイドンの交響曲まで古楽器で演奏するようになり、クレンペラーのスタイルは古めかしいタイプとなってしまった。しかしハイドンではクレンペラーも考えて演奏していて、巧みな躍動感を持たせつつも、風格を備えたものである。1970年以降、完全に絶滅したスタイルだが、クレンペラーファンにはなくてはならない録音である。或いはハイドン作品が軽薄になり過ぎたと感じる方には単なる懐古趣味を超えた本物が待っている。ベートーヴェンやブラームスとは異なるスタンスで前期古典派の音楽を提示してくれる。万人に愉しんでもらえるモーツァルトとは異なり、ハイドンは聴き手を選ぶ。クレンペラーのハイドンを聴いて合わないと思われた方は、ハイドンという曲自体が合わない可能性を検討すべきだろう。
クレンペラーの在庫一覧へ