商品コード:1344-012[MCA] R.リッチ(vn) / バッハ:無伴奏Vnソナタ3番, 無伴奏Vnパルティータ3番
商品コード: 1344-012
商品詳細:ルッジェーロ・リッチ(1918- 2012)は米国・カリフォルニア州サンブルーノで、イタリア系移民の家庭に生まれた。1928年に僅か10歳でヴィエニャフスキやヴュータンの作品を演奏してサンフランシスコで公式デビューを飾る。翌年にはメンデルスゾーンの協奏曲を演奏して、オーケストラと初共演を行った後、カーネギー・ホールにおけるデビューでも大成功を収めている。1930年代にベルリンに留学して、ゲオルク・クーレンカンプ他に入門、アドルフ・ブッシュ以降のドイツのヴァイオリン演奏様式を習得した。1947年にパガニーニの「24のカプリース」の最初の録音を行った事で神童として知られるようになる。この「24のカプリース」が英国DECCAへの初録音で、1950年代後期に米DECCAに移籍するまで英DECCAに在籍し、多くの古典派、ロマン派の協奏曲やVnソナタを録音している。音質の点でも英国録音は米DECCAより遥かに良い。しかしバッハの無伴奏Vnソナタとパルティータ全曲録音は米DECCA移籍後の1967年ニューヨークの米DECCAスタジオで行われた録音である。その為オリジナルは評判の良くない米DECCAプレスとなる。1960年後半米DECCAは英国支社を開設し、米国MCA(Music Corporation of America)が英DECCAに資本参加する形で英国DECCA内にグループレーベルとして英MCAレーベルが発足した。そこで米DECCA音源が1970年頃からプレスが始まり英国出口となった。英国MCAにはステレオプレスのみで始まる。またED4相当のレーベルからスタートしたので大DECCAレーベルに相当するレーベルは存在しない。このリッチのバッハの無伴奏Vnソナタとパルティータ全曲録音は英MCAプレスでステレオのみだが英国盤で聴くことができる。米国より数年後のプレスだが英DECCA工場でプレスされた音は米DECCA盤より遥かに聴きやすく音楽性が高い。リッチの無伴奏の評価は別として、少しでも良い音質・プレスを求めるなら英国MCA盤を見逃す手はない。実際に聴いてみると驚くほど落ち着いた表情で自然な音質である。いかにプレスが重要であるか理解できる。米DECCAのマスタ―を使っているがスタジオでイコライジング直しを行ったとみて間違いないだろう。DECCAスタジオの技師George Bettyes(ジョージ・ベティーズ)が関与している。でなければこのような落ち着いた音質にはならない。
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