商品コード:1345-037[DECCA] A.ヴォルフ指揮/ グラズノフ:バレエ音楽「四季」
商品コード: 1345-037
商品詳細:1956年録音。モノラルは1956年発売。ステレは1960年に発売された。モノ/ステレオどちらもレア盤。グラズノフ:バレエ音楽「四季」は録音が少ない曲である。グラズノフによる1899年の作で、冬、春、夏、秋の自然の風物を擬人化した4つの場面に分けて描写した1幕4場のバレエ作品である。グラズノフはその後1928年パリへ移住するが、作品のほとんどはロシア時代に作られている。チャイコフスキーの次世代として、近代ロシア正統派を確立した作曲家。洗練された作風で、初めて聴いても親しみを持てる。グラズノフの作品は、ロシア国民楽派を受け継いでいる民族主義を基にして、ロシア・ロマン主義と融和させた作曲様式といわれている。中でもバレエ音楽「四季」はヨーロッパのロマン派的音楽とロシアの民族性を融合させた曲。1899年に振付師マリウス・プティパから依頼されて作曲され、1900年サンクトペテルブルグのエルミタージュ劇場でリッカルド・ドリゴの指揮で初演されている。今日バレエとして上演される機会は余りなく、管弦楽や吹奏楽では演奏されている程度である。バレエ音楽「四季」には物語がない。1~2分ぐらいのディヴェルティスマンの連続する小さな音楽たちの集積で、チャイコフスキーのような個性的なドラマ性とは対極にある「バレエ音楽」といえる作品。この特徴が演奏の頻度を減らす要因かもしれない。しかし全体を通じて優美な作品であり、民族性豊かな短い管弦楽の組曲のようでもある。ヴィヴァルディの「四季」は春から始まるがグラズノフ:バレエ音楽「四季」は冬から始まる。これは作曲を依頼した振付師のマリウス・プティパによる提案らしい。この「冬」こそがロシアをロシアたらしめるテーマであるからだろう。振付師のマリウス・プティパは「クラシック・バレエの父」と評されるフランスのバレエダンサーで振付師。チャイコフスキーの「眠れる森の美女」や「白鳥の湖」の振付を担当した人物で、「ジゼル」や「海賊」などにも関わっている。バレエ界の重鎮であった。演奏もフランスの重鎮指揮者A.ヴォルフ、パリ音楽院o.により、とても美しく仕上げられた秀演!
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