商品コード:1347-044n[DECCA] M.ロスタル(vn)/ ベートーヴェン:Vnソナタ9番「クロイツェル」
商品コード: 1347-044n
商品詳細:ヴァイオリニスト、マックス・ロスタル。今では知る人も少ないが、超が付く大物。DECCA、Westminster、MMS、Argoに1~2点ずつ録音がある。最後は意外にも1973年Eternaのケンペ/ドレスデン、シュトラウスのドン・キホーテの録音に参加していた。さて、録音の前にロスタルはベートーヴェンのVnソナタを研究し、ロスタル校訂の楽譜が出ている。これら楽譜は今日本でも入手可能。そして、演奏についての解説本まで出ているらしい。録音は1951年。当然、演奏は彼の研究成果を実践したもので、私自身多くのクロイツェルを聴いてきた中で、このLPを聴いた瞬間に、これこそ最高ランクのクロイツェルであると、頭ではなく体全体で悟った。この演奏には考え抜かれ磨き上げられた、感性だけではない長年の試行の果てに到達した境地のようなものが窺える。バランスの見事さも特筆されるが、一音入魂の原則が徹頭徹尾貫かれており、聴く者はそこに心を、いや体全体が共鳴するのだと思う。使用楽器は1732年製のグァルネリ・デル・ジェズ「チャールズ・リード」。この楽器は「The Ryuji Ueno Foundation」を主宰するDr.リュウジ・ウエノ氏によって貸与されていたらしい。現在は諏訪内晶子が使っているらしい。マックス・ロスタル(1905 – 1991)はポーランド・チェシン生まれで後に英国に帰化したユダヤ人ヴァイオリン奏者。ベルリン高等音楽院にてカール・フレッシュに学び、1928年にその助手となる。1930年から1933年までベルリン高等音楽院にてフレッシュの後任として教鞭を執ったがナチス政権の台頭によりイギリスに亡命し、1944年から1957年までロンドンのギルドホール音楽学校にて教鞭を執った。1957年から1982年までケルン音楽大学で教授を務め、また1958年からベルン音楽院でも教鞭を執る。エディト・パイネマン、アマデウス弦楽四重奏団のメンバーの師である。1991年より、若い音楽家のために三年周期で開催されるマックス・ロスタル国際ヴァイオリン/ヴィオラ・コンクールがある。当社ではロスタルが録音したベート―ヴェンのクロイツェル・ソナタをCD-Rにしている。勝手な見解だが、DECCAに籍を持った全てのヴァイオリン奏者の中で最高ランクの実力の持ち主であると密かに思っている奏者である。何故かロスタルのLPはプレスが少なく、どれも希少盤といえる。一度でも知ったら見逃せないヴァイオリン奏者となることは間違いないだろう。
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