商品コード:1347-043[DECCA] N.イエペス(gt) / イェペス・リサイタル(全9曲)
商品コード: 1347-043
商品詳細:7"にもシングルカットされているルネ・クレマン監督の映画「禁じられた遊び」の主題歌としてイエペスの名を世界に知らしめたJeux interditsを含むギター作品9曲。バッハはB.1011(無伴奏Vc組曲5番)からガボット。イエペスはその後DGGに移籍してしまうのでDECCAモノ録音は極めて少なくこれが彼のベストだろう。リュートにも取り組み各方面で活躍を見るが、ギタリストとしての出発点である。このDECCA盤にイエペスの本気を見る。仏モノラルのみの発売と思われる。スペインのギタリスト、ナルシソ・イエペス(1927~1997)はスペイン・ムルシア地方、ロルカの生まれ。イエペスは4歳の頃からギターを持ち、少年時代にはスペインのバレンシア市の音楽院に入学してギターの天才と呼よばれた。マドリード音楽院では、レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサにギターを師事した。こんにちの10弦ギターを開発したことでも知られている。そしてイエペスの名を決定的なものにしたのは、映画「禁じられた遊び」の主題曲の演奏であった。この曲は今でも「スペイン民謡」ということになっているが、イエペスがスペインの古い民謡に手を加えて、ギター音楽として編曲したものと見られている。美しく哀愁を帯びた旋律は、ギターの魅力を十分に生かしたものである。今や世界中で最も親しまれているギター作品の一つとなっている。曲の「禁じられた遊び」は日本では映画「禁じられた遊び」がリバイバルで上映された、昭和37年(1962年)にヒットしている。実はこの曲は「愛のロマンス」というタイトルで1941年(昭和16年)に公開されたアメリカ映画「血と砂」で初めて演奏された曲である。「愛のロマンス」の演奏者はスペインのギター奏者であるヴィセンテ・ゴメスが編曲した作品であった。つまり同じ曲がヴィセンテ・ゴメス編の「愛のロマンス」とナルシソ・イエペス編「禁じられた遊び」の2種が存在する。ルネ・クレマン監督の映画「禁じられた遊び」のオリジナル・サウンドトラック盤は確かにナルシソ・イエペスである。しかしレコードは発売としてはヴィセンテ・ゴメス編の「愛のロマンス」が先である。原曲は「スペイン民謡」で作曲者についても諸説あるが、スペインのギター奏者アントニオ・ルビーラとする説が有力とされている。曲名は「禁じられた遊び」ではなく「愛のロマンス」が正解と思われる。ゴメス、イエペス以外にも編曲者がいて、これまでの定説であったナルシソ・イエペス作品という点は改めて考える必要がある。いずれにしてもイエペスが映画とともに世に広めた点は事実であり、このLPに収まる演奏は映画のオリジナル・サウンドトラック音源で、その演奏を聴くということでは、このDECCAのLPはオリジナルとみてよいと思われる。なおギター作品「禁じられた遊び」はDECCA7インチ・シングル盤が本来のオリジナルである。
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