商品コード:1350-043[DECCA] D.オイストラフ(vn)/ ブルッフ:スコットランド幻想曲, ヒンデミット:Vn協奏曲(1939)
商品コード: 1350-043
商品詳細:SXLのオイストラフの中でも最も入荷の難しい1枚ではないだろうか。6000番台とは言え、まだ2000番台から切り替わって間もない時期で英国ではED1が初出。さすがに音の切れは素晴らしい。オイストラフが別人のようにさえ感じる。ホーレンシュタインのほの暗いオケに合わせて、寒々とした冷気が流れ込んでくるような演奏。弦の艶やかさも第一級。1939年作のヒンデミットは作曲者本人の指揮。この盤で聴くとなかなか良い曲だ。オイストラフの最高の音色。ブルッフのVn協奏曲1番はメジャーな作品だが、スコットランド幻想曲はそこまでではない。1880年に完成したヴァイオリン独奏とオーケストラのための協奏的作品である。正式な題名は「スコットランド民謡の旋律を自由に用いた、管弦楽とハープを伴ったヴァイオリンのための幻想曲」。作曲当初は「スコットランド協奏曲」「ヴァイオリン協奏曲第3番」などと呼ばれることもあった。パブロ・デ・サラサーテのために作曲され、サラサーテに献呈されたが、初演は1881年2月22日に、作曲上のアドバイスを行ったヨーゼフ・ヨアヒムの独奏で、ブルッフ指揮のリヴァプール・フィルハーモニー協会によって行われた。1950年代にはヤッシャ・ハイフェッツの録音が知られる。ハイフェッツが愛奏し1947年に世界初録音を行ってからのことであった。ブルッフはスコットランドを訪れたことはないが、スコットランドの国民的詩人ロバート・バーンズが集め出版した「スコットランドの歌」に着想を得て作曲した。ブルッフはハープに重要な役割を与えている。NHKの衛星放送やテレビ朝日系列のスポーツ番組『GET SPORTS』において使用された。録音が少ないだけに貴重な録音。B面のヒンデミットの「ヴァイオリン協奏曲」は1939年の作でこちらも録音は少ない曲。こちらは初演と同様にヒンデミット自身が指揮をしている。オケは2曲ともロンドン交響楽団。現代作品の中でこの「ヴァイオリン協奏曲」は特段とっつきにくい作品ではない。 ヒンデミットはロマン主義から脱却を目指す「新即物主義」に傾倒し、推進した人である。この曲にもその傾向は表れているが一つあってよいと感じさせるのは当録音ではないだろうか。マイナーVn協奏曲のカップリンでSXLシリーズとなれば無視はできない。英国盤は当然安価ではない。
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