商品コード:1350-041b[DECCA] L.マゼール/ ベートーヴェン:序曲集/レオノーレ 他
商品コード: 1350-041b
商品詳細:マゼールの最初期録音、1962年の発売。彼は若くしてすでに英COLUMBIAにB/Sでも録音があり、これだけ大手レーベルに期待された指揮者も多くない。確かに初期レーベル期の演奏は、巨匠に食い込む堂々たる演奏だった。特にこのDECCA初期の録音はその音響をフルに生かして大胆であり、斬新なオケを聴かせてくれる。ここにあと少し粘りと厚みが加われば、文句なしの超一流だ。しかし造形は美しく、DECCAの名に恥じない見事な仕上がり。ロリン・マゼール( 1930 - 2014)はフランス・パリ近郊、ヌイイ=シュル=セーヌでユダヤ系ロシア人の父と、ハンガリーとロシアのハーフである母の家庭に生まれた。ユダヤ、ロシア、ハンガリーの血を引いている。米国に帰化したので米国籍である。8歳の時にニューヨーク・フィルハーモニックを指揮して指揮者デビューを飾り、以後9歳でレオポルド・ストコフスキーの招きでフィラデルフィア管弦楽団を指揮、11歳でアルトゥーロ・トスカニーニに認められNBC交響楽団の夏季のコンサートを指揮した。10代半ばまでには全米のほとんどのメジャー・オーケストラの指揮台に上がっている。1957年にDGGへ初録音を開始し、1962年までDGGに多くの録音を残し、1962年DECCAに移籍した。DECCAでの最初の録音がイスラエルpo.とのベートーヴェン:序曲集である。ユダヤ人の家系ゆえに最初の録音はイスラエルpo.であった。翌1963年からはウィーンpo.を振ってチャイコススキーやシベリウスの交響曲全集の録音を開始し、世界的指揮者へと上ってゆくことになる。DGGからDECCAという珍しいパターンでキャリアを築いた指揮者である。DECCAとは平行してEMI系への録音も行った。マゼールのDECCA録音といえばウィーンpo.だが最初はイスラエルpo.だった。イスラエルpo.は弦楽の良さで知られるオケ。これまでDGGで大きな実績を作ったマゼールだったが、DECCAで、まずは腕試し的録音として選ばれたような気がする。お互い初顔合わせなのか何方も多少の遠慮がみられるものの、オケは良くなっているがどうもリズム感が薄い。DECCAスタジオやゾフィエンザールのような最適ではない音響である。多少残念な録音からのスタートとなったが、ウィーンpo.との活躍は目をみはるばかりである。
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