商品コード:1350-037[DECCA] K.リヒター(org)指揮/ ヘンデル:Org協奏曲(12曲)/Op.4, Op.7
商品コード: 1350-037
商品詳細:これらのOrg協奏曲録音は1958年ミュンヘン・聖マルクス教会で録音された。Op.4の6曲とOp.7の6曲合わせて12曲をLP3枚に収めた録音。何故かARCHIVではなくDECCAに録音している。確かにリヒターはDECCAにも録音があるがそれは英国DECCAではなくドイツDECCAである。マトリクスからみてわかるようにTELEFUNKENにてマスターが制作されていてTELDEC録音・制作であったことがわかる。英国DECCAはTELEFUNKENマスターを使ってのライセンス製造であり、録音には関与していない。録音技師やプロデューサーもTELEFUNKENに籍のある人物であり、英国では大々的に売り出した割には只のライセンス製造であったことが解かった。1958年という時期を見るとリヒターは1958年6月から8月にヘラクレスザールで「マタイ受難曲」の録音をしている。この録音はその1か月前に同じミュンヘン市内のマックスヴォルシュタットにある聖マルクス教会で録音された。これをどう見るか? 筆者はこう見る--初の大作の録音を控えたリヒターは準備運動を兼ねて、しばらく弾けなくなるオルガンを肩慣らしを兼ねて、同じ街にある大オルガンが珍座した聖マルクス教会で挑んだ--。これが考えられる一つだろう。マタイ受難曲の録音予定であるヘラクレスザールにはオルガンがないので妥当な録音場所である。オケはカール・リヒター室内o.とあるが、これは契約の関係で間違いなくミュンヘン・バッハo.とみて間違いないだろう。12曲の協奏曲をやっつけて、あったまった体で「マタイ受難曲」の録音に挑んだのではないだろうか? リヒターにとって12曲の協奏曲録音は朝飯前に近い仕事だったに違いない。今の環境でみると時代考証がなっていない録音ではあるが、「マタイ受難曲」に比べれば小さな編成である。ミュンヘン・バッハo.にとっても良い準備体操になったに違いない。こうして今もってヘンデル:Org協奏曲の定番録音となったリヒターのDECCA録音が出来上がったというのが真相ではないだろか?
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