商品コード:1350-034[DECCA] E.アンセルメ/ ベートーヴェン:交響曲2番, レオノーレ序曲2番
商品コード: 1350-034
商品詳細:アンセルメの全集録音されたベートーヴェン:交響曲の中の1曲。音は理想的DECCAサウンド。抜けがよくクリアーなのにグイグイと押して来る力がある。アンセルメの指揮もまったく乱れのない整ったバランスの良さで一つの理想形。テンポも丁度よい、あまり遅いと緊張感が無くなるが、そのあたりも完璧に設計されている。DECCAのポリシーとぴったり合った運命的な録音。値段は高いが聴けば納得がいくはず。エルネスト・アンセルメ(1883-1969)はスイス西部の街、ヴヴェイの生まれ。1918年にジュネーヴにてスイス・ロマンド管弦楽団を創設。国際的には無名な団体であったため経済的に苦しかった時期も長かったが、地元の放送局オーケストラと合併したことで経済的な安定を得、100年後の現在まで続く息の長いオーケストラとなった。戦後スイス・ロマンド管弦楽団とともに英DECCAレーベルとの契約を締結し、非常に多くの録音を残した。ステレオ試験録音から関与しており、ステレオ録音に多大な貢献を残した。そしてアンセルメ / スイス・ロマンド管弦楽団とSXL番号は一つのブランドとして大きな力を持つまでになる。米国のジョージ・セルと共通する無駄のない筋肉質でストレートな演奏はアンセルメの特徴として、またSXLサウンドとリンクして世界中にファンを作った。DECCAが世界最高レベルのオーディオファイルレーベルとして認知された要因にアンセルメの演奏スタイルとDECCAの録音技師たちとの相乗効果があったことは事実だろう。アンセルメについて詳しくはホームページ・お役立ち機能→アナログ期の名称たち→エルネスト・アンセルメをご参照ください。録音は1958年から60年に集中的に録音され、最後に1番と8番が63年に録音されて全集化された。この時期多くの巨匠と呼ばれる指揮者たちがこぞってベートーベンの交響曲全集録音を手掛けている。クレンペラー/フィルハーモニア(1957-1961年)、シューリヒト/パリ音楽院管o.(1957-1958年)、クリュイタンス/ベルリンpo.(1957-1960年)、コンヴィチュニー/ゲヴァントハウスo.(1959-1961年)と目白押しである。これが所謂「芸術の熟成」とされる時代なのだろう。これらの中でアンセルメ/スイス・ロマンドo.はやはり何処までもDECCAらしさが薫る演奏ではないだろうか。DECCAにおける最初の一人指揮者全集であり、ステレオでの最初の全集録音である。これらの中で最も情感を排した即物的な演奏といえる。しかしその即物性は普遍性であり、芸術の究極の形でもある。2000年以前はSXLの音質ばかりが強調された時期があったが、それだけでなく内容も超一流である。第1印象こそさっぱりしているが、聴き込むうちにアンセルメの描きたかった音楽が見えてくる。彼が描きたかったのは油絵ではなく水彩画であったのでは?非常に綺麗で澄んだ風景画のようでいて、しっかり見た人に強い印象を残すインパクトを持ったものである。2番はマイナー曲ではあるが、この見通しの良い演奏にて曲の構造が透けて感じるようである。
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