商品コード:1351-032b[RCA] S.リヒテル(pf) / ベートーヴェン:Pfソナタ23番「熱情」, 12番「葬送」
商品コード: 1351-032b
商品詳細:リヒテルには珍しいレパートリー。他にベートーヴェンのソナタは、Pf協1番(LSC 2544)の余白に22番Op.54が入るのみ?それだけプレスが少ないようだ。あまり情熱的に語るピアニストではないが、この「熱情」に関しては、別人では?と思える程、激情的に弾いている。このような面もあるのか!と驚く程。劇的でコントラストを大きくはっきり付けた演奏。RCA的ではある。音質も相当良い!技師ルイス・ライトンによる超高音質オーディオ・ファイル。巨匠ならではの間の取り方や、音と音の間に漂わせる存在感が、ただ者ではないことを物語っている。凄い録音だ。米国ではLM 2545/LSC 2545が初出で1969年頃VICS 1427の番号に変更される。米国では渡米以前から旧ソ連に凄いピアニストが居る、という噂が流れていた。1950年に初めて東欧で公演も行うようになり、一部の録音や評価は西側諸国でも認識されていた。しかし、冷戦で対立していた西側諸国への演奏旅行はなかなか当局から許可が下りなかった。当局は西側への旅行を認めた場合に彼が亡命することを警戒していた。その為、西側諸国ではその評判が伝わるのみで実像を知ることができず、「幻のピアニスト」とも称されるようになった。ソ連の演奏家としては最も早い時期から国際的に活躍していた一人であるギレリスが、演奏後に最大の賛辞を贈ろうとしたユージン・オーマンディを「リヒテルを聴くまで待ってください」と制したことも、この幻のピアニストへの期待をかき立てた。1958年第1回チャイコフスキー国際コンクールが開催され、この大会を制した米国人ピアニスト、ヴァン・クライバーンが滞在中に聴いたリヒテルの演奏について「生涯で聴いたなかでもっともパワフルな演奏であった」と帰国後に語ったことで、このピアニストの評判はさらに高まることとなった。ついに1960年10月から12月にかけてはアメリカ各地でコンサートを行い、センセーショナルな成功を収めた。このアメリカ・ツアーでは多くの録音がRCAに録音され、米国楽壇は大いに盛り上がった。これはその初年度のアメリカ・ツアーの中で録音された1枚である。リヒテルも本気モードで望んでいて、ただならぬ気配が漂う録音である。
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