商品コード:1351-030[RCA] ソチエタ・コレッリ合奏団/ ヴィヴァルディ:四季
商品コード: 1351-030
商品詳細:ソチエタ・コレッリ合奏団はメンバー構成もイ・ムジチ合奏団と似たような指揮者を置かない13人の弦楽奏者からなる合奏団である。「The Corelli Tri-Centenary String Orchestra」という表記で出ることもあるらしい。このジャケットには「Societa Corelli」と表記されている。この団体は1952年ローマで創設のイ・ムジチ合奏団よりも早い1951年に結成された団体である。つまりイ・ムジチ合奏団はソチエタ・コレッリ合奏団の2番煎じの団体であったことが判明した。ソチエタ・コレッリ合奏団の創設地は不明だがコレッリの出生地がエミリア=ロマーニャである事から少なくともローマまたはそれより北側である点は間違いないだろう。それは演奏スタイルの違いから推測できる。イ・ムジチ合奏団がローマで生まれラテン色を全面に出した明るく陽気なスタイルに対し、ソチエタ・コレッリ合奏団の方はとてもイタリアの団体とは思えないような厳格なスタイルで昔のバルヒェット/ミュンヒンガーを思い浮かべる程である。かっちりしたドイツ風というのが正しい表現だろう。同じイタリアの中北部のしかも同時代の団体でこれだけの違いが出るとはレコードの世界の常識から大きくは外れたサンプルといえる。違いという言葉では足らず正反対というべきであろう。この珍しい「四季」のLPに興味がない方でも正反対のスタイルが同時代の同地域から出た点には興味を持たれるのではないだろうか? ヴィットリオ・エマヌエーレのソロVnは勿論だがバックのソチエタ・コレッリ合奏団の硬派で辛口の演奏は、本当にイアリアの団体だろうかと大きな疑問符が付くほどである。しかもレコードの世界ではイ・ムジチ合奏団が世紀の大ヒットを飛ばし、片やソチエタ・コレッリ合奏団は無名に近いという点もレコードの不思議という他にない。是非この不可思議な現象を体験していただきたい。良い悪いはその後のことだろう。厳しさに貫かれたイタリア人による「四季」が厳然と存在している。なおソチエタ・コレッリ合奏団は10年程度の活動後、解散したらしい。
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