商品コード:1352-037[MERCURY] A.ドラティ/ ストラヴィンスキー:春の祭典
商品コード: 1352-037
商品詳細:ドラティには3種の「春の祭典」の録音がある。初回録音は1953年12月12~14日とのミネアポリス交響楽団とのモノラル録音、2回目もミネアポリス交響楽団で1959年のモノラル/ステレオ録音。最後に3回目の1981年デトロイトso.である。53年モノラル盤は殆ど知られていない。これは有名な2回目の録音である。初回と2回目は6年を隔てた同一オケとの同一場所での録音で、恐らく2回目はステレオ録音が目的であったと思われる。MERCURYはしばらく前からLiving Presence(生々しいリアルな)録音シリーズをスタートさせ、ジャケットにも2時方向に斜めの帯にMercury Living Presenceと印刷された物を用いた。これらは1958年から1960年に多くリリースされたシリーズで高音質録音で知られる。モノラル/ステレオ同時発売であり、ステレオのみならずモノラルの音質も非常に素晴らしい。Mercuryはその後1960年代に入り35mm Magnetic Film Recordingに移るが、前シリーズであるMercury Living Presenceは音質の良さと演奏の良さとがバランスした究極のシリーズであったことは確かである。オケ部門ではアンタル・ドラティが中心となり、メジャー作品を次々と録音していった。ストラヴィンスキーは特に米国市場では人気があり、代表作である「春の祭典」は中でもベストセラーLPの一つである。無駄な音が無く辛口でクールなドラティのスタイルにこれほどぴったりくる曲もないだろう。この1959年「春の祭典」こそMercuryを代表する録音の一つであり、多少なりともMercuryに興味がある方には是非とも聴いていただきたい録音である。Mercuryが当時最先端の音響技術に惜しみなく資金を投じ、やがてその経営すら圧迫してゆく過程で、歴史に残るような画期的な録音を残している。それらは欧州の楽壇とは根本的に異なる考えであったが、その独自性、オリジナリティーには敬意を表したい。これはそのMercuryのポリシーが凝縮したLPである。モノラル、ステレオ論争以前の高い次元の話である。
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