商品コード:1367-042[PAVANE] J・M.ロレ(Cb) 他/ シュペルガー:Cb四重奏, ミシェク:Cbソナタ第2番Op.6
商品コード: 1367-042
商品詳細:ここまでコントラバスに偏ったレコードも珍しいのではないだろうか。A面はシュペルガー(Johannes Matthias Sperger)が作曲したCb、Fl、Vl、Vcという一風変わった編成の四重奏。1750年にオーストリアに生まれ、1812年に没したCb奏者/作曲家で、モーツァルトと同世代、且つウィーンで音楽を学んだ人物の作品だけに、軽やかで品のあるメロディが美しい一曲。そこに影のある音色を持ったコントラバスが濃厚に絡み合うギャップが古典派を超えた斬新な印象を与えてくれる。B面にはミシェク(Adolf Misek)の筆によるピアノ伴奏のCbソナタ。ミシェクも1875年にオーストリアで生まれたCb奏者/作曲家。コントラバスの聖書といえる教本を書いたF.シマンドルから正統派の演奏法を学び、現在でも評価の高いCbソナタを作曲している。当盤ではソナタ第2番ニ短調を収録。ピアノ伴奏の美しさ、鮮烈なトゥッティなど同じ年に生まれたラヴェルのPf三重奏を思わせる劇的な作品で、他の楽器の翻案曲が多いCb奏者に人気が高いのも頷ける。この非常に興味深い2曲を卓越したテクニックで聴かせてくれるのはジャン=マルク・ロレなる人物。1931年フランス北部で生まれパリ国立音楽院を首席で卒業すると、フランス放送、オペラ座、シャンゼリゼ劇場などの国を代表するオケで活躍。コントラバスには大きく分けてガンバを思わせる通奏低音的な伴奏を主とするドイツ派、チェロを思わせる主旋律に軸を置くフランス派とあるが、当然ながらロレはフランス派の王道中の王道を貫く人物。ウィーン古典派と近代フランスという、かけ離れた二つの情景を見事に描き出している。3巻に及ぶ教本(なんと日本語も含めた4ヵ国語対応!)を書き上げるなど、同国に於ける最重要人物の一人だったが、先月2020年8月に逝去した。哀悼の意をここに表したい。
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