商品コード:1369-012[TOP RANK] D.マシューズ(pf)/ モーツァルト:Pf協奏曲24番K.491, Pfソナタ13番K.333
商品コード: 1369-012
商品詳細:マシューズはいかにも英国人ピアニストという風情を持っている。装飾や華麗な弾きまわしを嫌い、わざとではないかと思う程に淡々と思い入れを避けるように弾く。そこに彼の美学が見て取れる。音楽は記憶される力があるので、簡単に憶えられるフレージングでは、すぐに飽きられてしまう。彼はその事をよく知っているのだろう。何度聴いても頭に入らない、謎を残すようなピアニスト。英国人ピアニストの中でも実力がありながら僅か一部の人にしか知られていないピアニスト、デニス・マシューズ( 1919- 1988)。ソロモンより更にデリケートなスタイルを持つピアニスト。彼のピアノの弱点はそのデリケートさ故のアタックの弱さにある。最近の演奏を聴く方の中には、力不足と評する方がおられるだろうが、それは彼の美点の一つ。アンダンテの素晴らしさは比類無い。デニス・マシューズは英国ウェスト・ミッドランズ・コベントリー生まれのピアニスト。ウォリックシャーにある温泉街レミントンスパにあるアーノルド・ロッジ・スクールに通い、その後、王立音楽アカデミーに入学した。1939年にプロとしてデビューし、作曲も始めた。マシューズは1940年に入隊し、1946年までイギリス空軍に勤務した経験を持つ。戦後、プロとしてのキャリアを再開し、コンサートピアニストとして広範囲にツアーを行い、グリラー四重奏団やアマデウス四重奏団とパートナーシップを組んで成功を収めた。1950年代から1960年代にかけて、BBCラジオで音楽に関する定期的なアナウンサーや司会者を務めた。1971年から1984年までニューカッスル大学の音楽教授を務めた。1982年にアルトゥーロ・トスカニーニの伝記を執筆、1985年にはデント社の『マスター・ミュージシャンズ』シリーズでベートーヴェンの研究書を出版。ベートーヴェンのピアノ・ソナタに関する短い本を出版している。マシューズはうつ病に悩まされ、1988年12月24日に自死している。演奏家以外の顔として作曲家、音楽学者、出筆家、アナウンサーや司会者でもある。聡明な頭脳を特つ音楽家だが、彼の演奏はアカデミズムと音楽性が同居している。特にモーツァルトとベートーヴェンを得意とした。優秀なコンサートピアニストであった。1940年代からSP録音があり、1950年代後期には米VANGARDに移籍し1960年代後期まで録音を残した。マシューズの録音の多くが英国COLUMBIAだが、少しの米国VANGARD録音があり、VANGARD録音はウィーンで録音された。モーツァルトのPf協奏曲は2枚あり、英国ではTOP RANKレーベルから出ている。EMIでプレスされたVANGARD録音は英国COLUMBIAよりパンチがあるがTOP RANKレーベルで聴けば英国風の音質になっている。TOP RANKはモノラルのみの発売と思われる。
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