商品コード:1379-041n[ETERNA] A.シュミット(pf)/ グリーグ:Pf協奏曲Op.16, ウェーバー:コンツェルトシュテュックOp.79
商品コード: 1379-041n
商品詳細:アンネローゼ・シュミットは、ETERNAモノラル期と、'70年代中期のエディションの時代に録音が集中して、厚手黒盤ステレオ期の録音が少ない。これは例外的な1969年のステレオ録音。技師シュトリューベンによるドレスデン録音で、マズアと組んだ最初のもの。その後、この2人は、モーツァルトのピアノ協奏曲のほぼ全曲録音を行う。彼女の温もりを感じる音色は、ステレオ期になっても衰えておらず、ドレスデンpo.の渋さの中にも透明感のあるソロが美しい。アンネローゼ・シュミット(1936-2022)の本名はアンネローゼ・ベックで、旧東ドイツ・ルターシュタット・ヴィッテンベルク出身の美形の女性ピアニスト。父がヴィッテンベルク音楽院の院長であった為、英才教育を受け、幼少時の1945年9歳で正式にデビューした。1955年ライプツィヒ音楽院を卒業。1956年の国際ロベルト・シューマン・コンクールで優勝した。その為ETERNAのシューマンEDにも参加している。1987年ハンス・アイスラー音楽大学のベルリン教授及びピアノ学科学部長に就任。1990年にはそのまま学長となった。2000年からはショパン国際ピアノ・コンクール評議員を務める。日本には1973年から数回訪れている。1977年の来日では東京文化会館でブラームスのピアノ協奏曲第2番をグシュルヴァウアー指揮/読売日本交響楽団と披露した。当初よりモーツァルト弾きとしてモノラルでソナタ録音などもあったがETERNAに一人で複数台Pf用とチェンバロなどで演奏される初期番号は除く5番以降の17曲の協奏曲とロンド2曲をクルト・マズアと共に録音したことは永久に記憶されるであろう。彼女の音は清潔且つ端正。情感タップリではなく楽譜に奉仕するタイプである。自分を出さず曲に寄り添う。西側フレンチスクールの1950-60年代に活躍したスタイルと比べると奥ゆかしい。滲みのない、後も引かないクリアーで硬質な音色を持つ。ロマン派としては情緒が乏しくさりげない。しかし少し物足りないくらいが繰り返し聴くには必要な条件である。コンヴィチュニーのベートーヴェンと同様ETERNAにある美学だろう。1970年代の録音だが流石にETERNAの音は良い!アンネローゼ・シュミットはまだ30代前半で気力も十分、やや硬質のピアノと早めのテンポで弾かれており、1950年代の濃厚なスタイルとは対照的な爽やかな演奏である。軽快さが有るので嫌味なロマンティシズムとは無縁の聴きやすい演奏である。シュミット/マズアはモーツァルトの協奏曲全集も録音していて、同様の軽快な演奏と言える。
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