商品コード:1379-037t[ETERNA] R.オドノポソフ(vn)/ シューベルト:ロンドOp.70, VnソナタOp.162, 幻想曲Op.159
商品コード: 1379-037t
商品詳細:リカルド・オドノポソフ、1914年ユダヤ系移民の子として南米ブエノスアイレスに生まれる。'32年にはウィーン国際音楽コンクールで優勝、名門ウィーンpo.のコンマスに。しかし'37年W.シュナイダーハンがコンマスに就任、彼はウィーンpo.を去りアメリカに渡る。CHSと契約、多くの録音を残すも、マイナー・レーベルゆえに名声を得る事は無かった。これは彼が晩年欧州に戻り、ETERNAに入れた唯一の録音。シャープなウィーン・スタイルが展開される。悲しいほど澄んだ音色。CHS系レーベルとは全く次元が異なるので、先入観をクリアにして考える必要がある。アナログの恐ろしさを垣間見るLP! ETERNAでは1970年代に多くの指揮者がドレスデンsk.等を客演した録音が残され、それらは特に人気が高い。では室内楽部門ではどうだろうか、オーケストラ部門と比べ数こそ少ないが、意外なヴァイオリン奏者がETERNAに客演している。以前にルッジェーロ・リッチのブラームス/シューマン等が目を引いたが、このシューベルトともまた意外過ぎるETERNA録音である。コンサート・ホール・レーベルのしかもモノラル期にしか録音がないと思われていたVn奏者リカルド・オドノポソフがなんと1971年にドレスデンにてステレオ録音を行っている。この時オドノポソフは57歳であり、彼の公式なLP録音では最後期である。ピアノはETERNAでは馴染みのないエドゥアルド・ムラツェク(1929 - 2001)。ウィーンで生まれ、ウィーン音楽大学で学んだ。彼は1956年のARD国際音楽コンクールで受賞歴があり、ウィーンを拠点に活動していた。スワロフスキー/ウイーン国立歌劇場o.とブラームス:Pf協奏曲2番のモノラル録音やショーソンの「ヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲 Op.21」などの録音がある。この人も米国系レーベルの音楽家だろう。室内楽ではウィーン・フィルハーモニア・クインテットとの共演で、ブルックナーの「弦楽五重奏曲」やシュミットの「ピアノ五重奏曲」なども録音している。ムラツェクは、ウィーン音楽大学で長年にわたり教鞭を執り、多くの学生を指導し、教育者が主な活動である。さてこの異例のETERNA録音がどの様な経緯で行われたのかは全く不明。コンサート・ホール・レーベルでのオドノポソフは上手いが音が粗っぽい印象が強かった。しかしこのETERNA録音では驚くほど滑らかできれいな音であり、粗っぽい印象はレーベルの音質に原因があったのではと思われる。こうして異なるレーベルの異なる時代の録音を聴くことでオドノポソフへのイメージが実に一面的であることが分かった。表現も和らいで柔軟な印象、高い音楽性を感じる。個人的には有名で高額なオークレールよりこちらが好みである。
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