商品コード:REG-4276[仏GEM] I.ディセナウス 他 / モーツァルト:管弦楽のための協奏交響曲K.297b(K.Anh.C14.01)
商品コード: REG-4276
商品詳細:モーツァルトは協奏交響曲を2曲書いていることはご承知だろう。より有名なヴァイオリンとヴァイオラのための協奏交響曲K.364は録音も多く名作として人気も高い。2番手とも言える協奏交響曲がこのK.297bでオーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットと管弦楽のための協奏交響曲である。ソロが多い為「管弦楽のための協奏交響曲」と省略する。実はこのK.297bは20世紀初頭になってドイツの音楽学者オットー・ヤーン(1813年 – 1869年)の遺品の中から、それまで知られていなかったオーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットと管弦楽のための協奏交響曲の筆写譜が発見された。ヤーンによる伝記『W.A.モーツァルト』の校訂者であったヘルマン・ダイタースは1904年の改訂出版の際、「この筆写譜は消失したフルート、オーボエ、ホルン、ファゴットと管弦楽のための協奏交響曲の編曲譜である」という説を発表した。この説が支持された根拠は、モーツァルトの書簡と一致したからである。この説は広く受け入れられ、1905年のケッヘル第2版ではこの筆写譜をオリジナルの真正の編曲とみなして「付録」を示す「Anh.9」の番号を付し、さらに音楽学者のアインシュタインが改訂した1937年の第3版では「K.297b」という番号を与えて作品目録の「本編」に組み入れた。その後の研究では偽作の可能性が非常に強いと判断され、1964年のケッヘル第6版では、「疑作、偽作」を示す「Anh.C14.01」という番号を与えた。真偽の決定は不明のまま現在に至る。LPの世界ではK.297b(K.Anh.C14.01)との表記でモーツァルト作品として録音され続けている。これはフランスのマイナーレーベル・GEM(Guilde Européenne Du Microsillon)から出た珍しい1950年代録音。指揮者イサイ・ディセナウス(1924 -2006)はベルギー・ブリュッセル生まれのベルギー人。GEMのようなマイナーレーベルを中心にベートーヴェンの第9交響曲のような大作まで録音している。この録音ではオケの名称が省略されているが、恐らくベルギーで自身が主催する室内楽o.ではないかと思われる。音像がやや遠く、ぼやけた印象の録音だがボリュームを少し上げれば問題ない。1950年代らしいゆったりしたテンポと優しさに満ちた表情を見せる奥ゆかしい演奏。似たようなタイプはなく個性的である。モーツァルト好きで既にこの曲のLPを複数持っているという方にはお勧め出来る。超が付く珍品!
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