商品コード:1380-047[PHILIPS] A.ブレンデル(pf)/ ブラームス:Pf協奏曲1番Op.15, Pf協奏曲2番Op.83
商品コード: 1380-047
商品詳細:1番が1973年5月イッセルシュテット/コンセルトヘボウo.との録音で、2番は同年12月ハイティンク/コンセルトヘボウo.との録音。曲により指揮者が異なるが同じ年に同じオケとの録音である。尚ブレンデルは1986/1991年にアバド/ベルリンpo.と再録音している。これが初回録音である。何故指揮者が違うのか?それは単純である。1番を指揮、録音した1973年の5月28日にイッセルシュテットは亡くなった。これは恐らく数日前の最後の録音となったようである。2番も同じメンバーで計画されていたと思われる。しかし2番を録音する前にイッセルシュテットは居なくなった。そこで急遽、ハイティンクに依頼したのだろう。イッセルシュテットは1971年7月31日の退任まで26年にわたり、自身が設立した北ドイツ放送交響楽団の首席指揮者の地位にあり、退任後は終身名誉指揮者とされた。退任とともにDECCAとの契約も終了したのだろう。最後はPHILIPSに録音を残した。1972年にはモーツァルト:歌劇「偽の女庭師」の録音もPHILIPSに行っていた。1970年12月には来日して読売日本交響楽団と第9を日本武道館で演奏した。イッセルシュテット急逝のニュースも伝わり、発売時から高い評価を受けた録音であった。ブラームスのピアノ協奏曲は特にオケにも比重が大きな曲であり、イッセルシュテットのオケには文句の付け用のないドイツ的なブラームスの本質が感じられる。ブレンデルのソロもこのオケに呼応して入れ込んだ演奏となっている。2番は既に1番のプレイバックを聴いたであろう、ハイティンクができる限りイッセルシュテットに近付ける意図を持って臨んだ点は想像がつく、ただし2番はソロが先行する曲なので一概には言えないが、指揮者が異なる違和感はほぼ感じない。ブレンデルは1番に比べると2番のソロの方がやや攻撃的にさえ感じられた。イッセルシュテットへの追悼の感情が出たのだろうか? こうして2つのPf協奏曲は同じ年の中で異なる指揮者で録音された。1960年代の名演と比較すればあらゆる点で及ばない部分はあるにせよ、1973年という時点での優秀盤といえる録音だろう。2枚は似たようなデザインのジャケットで発売された点も好印象。
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