商品詳細：韓国人女性Vn奏者チョン・キョンファもこのケンペという大指揮者と共演するとは、すごいソリストになったものだ。今となっては彼女の若き時代を懐かしむファンも多いだろう。ブルッフの名演は多いが、ここで彼女は非常に抑えた音で始める。そして一気にケンペがどかんと火蓋を切ったところから始まる2人の「競演」は、この曲に対する見方が変わるほど情熱的。やはり指揮者が巨匠だと、曲そのものが変わってしまう見本だ。ステレオ好みの方にはお薦め。オーディオファイル!今では欧州でも人気のLPでアジア人ヴァイオリン奏者は相手にされないことが通常だがチョン・キョンファ(1948-)だけは例外。1967年レーヴェントリット国際コンクールへ出場し、同窓のピンカス・ズーカーマンと同位優勝となる。優勝したチョンにはアメリカの各オーケストラから出演依頼が殺到したが、師のガラミアンの10代のうちにあまり有頂天になって舞台に出るのはよくない。--というアドバイスに従って、チョンは演奏活動をセーブして、スイスに住んでいたヨーゼフ・シゲティに師事した。ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールで1970年に開かれる慈善ガラ・コンサートに出演した際、チャイコフスキーの協奏曲を弾き、慈善演奏会の評は載せないことが多いイギリスの新聞から「ジネット・ヌヴー以来、こんな素晴らしいヴァイオリニストを聴いたことがない」 「満員のお客のしつこい拍手喝采以上の価値が本当にあったのだ。果たしてハイフェッツがこれよりも巧く奏したかどうか、疑問に思う」--といった賛辞を受け、英デッカ・レコードと録音契約を結び、年に100回以上の演奏会を行うトップ・ヴァイオリニストとなった。裕福な家柄の出身ではなく、母親は移り住む先々で韓国食堂を営んで家計を支えたという。

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