商品コード:1381-064[GUILDE du DISQUE] C.シューリヒト/ J.シュトラウスⅡ:南国のばら, トリッチ・トラッチ・ポルカ, ウィーンの森の物語 他
商品コード: 1381-064
商品詳細:シューリヒトの珍録音、ほとんど入荷がない。シュトラウス8曲収録、いわゆるウィーン物である。オケもウィーン国立オペラo.を起用。でなければシューリヒトと言えどもこうは行くまい。この優雅なシュトラウスにもシューリヒトの個性は反映されていて、はっきりとした隈取りのある音楽になっている。勢いがあり強い音である、風になびく優しい音楽ではなくストレートで力強い。今までのウィーン物の常識を覆すような演奏。カール・シューリヒト(1880- 1967)はドイツ人だがウィーン・フィルやパリ音楽院o.と相性がよ良く、多くの名演奏をそれらと残したがあまりの完全主義に一切の妥協をせずプロデューサーとは常に衝突を繰り返し、しまいには首になってしまったらしい。楽団員からは尊敬されていた。それで1960年から自由が利くConcert Hall Societyのようなレーベルに籍を置くことになったらしい(規模は世界最大)。ありていに言えば拾ってもらったといっても過言ではない。Concert Hall だけがシューリヒトが自分らしく録音できる最期の砦となったのである。悪く言えば他に行くところがなかったというのが正直な話だろう。1960年代始め、大物指揮者が居なかったConcert Hall Societyでシューリヒトは思う存分腕を振るい、このマイナーレーベルに素晴らしいカタログを作り上げた。中古市場ではチープレーベル扱いの為、また大量のプレスが世界中にあるため安価である。しかし内容はシューリヒトの意図が完全に反映された演奏となっておリ、オーケストラの質さえ高ければ第一級の名演にも引けを取らない演奏であることは紛れもない事実である。商業第一主義のメジャーレーベルから追放されたシューリヒトだったがConcert Hall Societyという安住の地を見つけて自身の思う演奏ができたことは幸福だったのではあるまいか。一つ惜しむらくは一流のオーケストラを振ることができなくなってしまったことである、その中でもウィーン国立歌劇場o.はConcert Hall Societyが用意できた最上級のオケである。チープレーベルという先入観でこれらを見送っていると、音楽の本質を見失い、最も愚かな行為である周りに迎合するという悪癖を身に付けることになりかねない。レコードの値段は内容と比例していないことをここで申し上げておきたい。シューリヒトがウィーン物を録音するという事で、確保が難しく最高額であるウィーン国立歌劇場o.を手配したプロデューサーに感謝しないといけない録音である。よく知られる「ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」はウィーン国立歌劇場o.の選抜メンバーである。一流の指揮者が一流のオケを振れば当然一流の音楽が仕上がる。Concert Hall Societyといえども当然の結果である。シューリヒト自身DECCA時代にウィーンpo.を振って多くのメジャー作品を録音してきた。しかしウィーン物といわれるJ.シュトラウス作品は初めてとなる。明らかにこれまで録音させられたドイツの放送オケとは格段に仕上がりが異なる。指揮者半分、オケ半分で力を出してもこのレベルができてしまう。これがオケの力というものだろう。ボスコフスキーのような華麗さこそないものの、ドイツ風の剛とウィーンの華が融合したシューリヒト風ウィーン物となっている。何方も自分を出し合い、上手く融和した音楽といえる。
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