商品コード:1381-055[Concert Hall] D.エルリ(vn)/ コレッリ:Vnソナタ集Op.5(抜粋4曲)/12番「ラ・フォリア」, 5番ト短調, 1番ニ長調, 9番イ長調
商品コード: 1381-055
商品詳細:D.エルリの大変珍しいConcert Hall系録音。時期的には、デュクレテ・トムソンの後、ADESへ録音を始めた中間の'60年代後半の1967年頃と思われる。エルリの唯一のConcert Hall録音になる。ラ・フォリアを含むコレッリのVnソナタ4曲を、チェロの通奏低音を含むチェンバロ伴奏で弾き切る。彼の鈴を鳴らしたような美音がたっぷり入っている。Vcの参加もあり、音楽自体はふくらみを持って語られ、貧弱ではない。ソナタの少ない彼の録音の中で、光を放つ一枚だ。A/B面全てにこの名人の音がステレオで満喫できる貴重盤!デヴィ・エルリ(1928-2012)はパリ生まれのヴァイオリン奏者。パリ音楽院でジュール・ブーシュリに師事。1955年、ロン=ティボー・コンクールで優勝、その年に初来日している。1980年代以降、度々日本を訪れ、多くの音楽祭に出演したり後進の指導にあたった。2012年2月、交通事故によって死去。但しエルリのことが知られるようになったのは2000年頃からではないだろうか。一部のモノラル初期LPが高騰し、エルリの盤にも高値が付くようになり始めてからと思われる。特にラロの「スペイン交響曲」の圧倒的なソロは、アンゲルブレシュト指揮もあって一度でも聴いた方には強烈な印象が残ったことだろう。燃え滾るようなアグレッシヴながら自由度の高いスタイルは個性豊かであり、誰とも似ていない。クライスラーの小品やバッハの無伴奏ソナタ&パルティータ全曲も録音している。録音はデユクレテ・トムソン→Le Club francaise du Disqueの後、1969年頃ADÈSに移籍した。Ducretet Thomson時代には珍しいロマン派作品の録音がある。美音を隠すこともなくラテン的に鳴らした、よく歌うソロが印象的で前のめりのような姿勢はここでも健在。弱音部で艶やかな妖しいビブラートを振りまき、パガニーニなどの技巧曲も得意としたエルリだが、ロマン派作品には情に振れ過ぎない、ややクールなソロを展開する。この時39歳であり、ヴァイオリン奏者として絶頂期を感じさせる表情で料理している。元々エルリは大作をバリバリ弾くタイプの奏者ではなかった。パワーの点では、同時代の奏者に一歩譲るような気がする。エルリの魅力はパワーよりデリカシーであり、美しい音色にある点を理解した上で聴くべきだろう。
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