商品コード:1381-049[PHILIPS] I.ヘブラー(pf) A.グリュミオー(vn) 他 / シューベルト:五重奏曲Op.114「鱒」D.667
商品コード: 1381-049
商品詳細:802 757 LYがオリジナル番号でこれはフランスでの再版番号だが、元々録音が良いのでこれでも十分に音質は良い。アズキレーベルは英国のみ存在。欧州盤にアズキレーベルは存在しない。オーディオファイルと言ってもよいくらいの音の良さ。やはりグリュミオーが柱となって、彼の意図する音楽が演奏されている。'70年代のPHILIPSに見られるグリュミオー主導のモーツァルトやベートーヴェンと同一線上にある。何処までも爽やかで澄んだ弦の音、優しい、しなやかな表情、明るいトーン。ヘブラーまで含めてグリュミオー五重奏団と言えるほど。グリュミオーが要を抑えることで全体にグリュミオー的な世界観が浸透し非常にエレガントな「鱒」が展開される。シューベルトといえばドイツ・ロマン派の中心的作品であるが、そこをグリュミオー的感性で演奏するとロマン的感傷は限りなく抑えられ、明るいラテン的なシューベルトが浮かび上がるという事が起こるのである。グリュミオーは実はシューベルトのVnとPfの作品集をピアニストを変えて3回も録音していて、決して合わない作品ではない。グリュミオー節で語れる演奏となる。ここでピアノはイングリット・ヘブラーが担当。グリュミオーはハスキルが亡くなるまではハスキル=グリュミオーという絶対的なデュオで室内楽を演奏していたが、ハスキル亡き後は特に固定していない。一方ヘブラーは1960年代中期にシェリングがPHILIPSに移籍すると、ヘブラー=シェリングというもう一つの黄金のデュオを形成した。ここで同じPHILIPSに籍があるグリュミオーとヘブラーは実はこの「鱒」が初顔合わせとなった。また唯一の共演ではないだろうか? 残り4人はヴィオラがジョルジュ・ヤンツェル、チェロがエヴァ・ツァコ、そしてコントラバスがジャック・カゾランという顔ぶれでいずれもグリュミオー・ファミリーである。ヘブラーだけが外部者のような印象だが、この録音は両者の音楽観の違いを越える素晴らしい仕上がりとなった。ヘブラーがグリュミオー・ファミリーに合わせる形で落ち着いたようである。こうして5人全員が同じ方向を向いてグリュミオー的シューベルトを奏でることで唯一無二の「鱒」が完成した。
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