商品コード:1381-044[PHILIPS] A.グリュミオー(vn)/ シューベルト:Vnソナチネ1~3番Op.137, 二重奏曲D.574
商品コード: 1381-044
商品詳細:協奏曲が多いグリュミオーの録音歴の中でも異色の存在。ソナチネ3曲と、デュオと呼ばれるOp.162の4曲。ソナチネは穏やかな曲だが、中間部でシリアスな場面が現れる。ソリストによってはこの部分を殊更強調して力んでしまうが、さすが巨匠はそのあたりの運びが上手く、あくまで穏やかに仕上げる。最も有名なデュオも上品。初回モノ録音、1955年に先に2曲(Op.137-1/Op.162)を録音し10"で発売、その3年後の1958年に他2曲(Op.137-2/3)も録音し、合わせて4曲入りの12"が1959年に発売されたものが当盤である。この4曲は1971年10月ヴェイロン・ラクロワと再録音している。またP.クロスリーとのそのあと録音している。グリュミオーのやや明るめの音色が沈みがちなシューベルトの曲に合っていて、モーツァルトで見せるあの天国的な気分がここシューベルトでも味わえる。このような演奏はなかなか無いので貴重といえる。グリュミオーはモノラル期にはリッカルド・カスタニョーネのピアノ伴奏での共演が多く、そのどれもが今以って人気が高い。リッカルド・カスタニョーネ(1925 - 1991)はイタリア・ブルナーテ(ミラノ近郊)の生まれのピアノ奏者。ミラノのジュゼッペ・ヴェルディ音楽院で、ジュゼッペ・フルガッタにピアノ、ジュリオ・チェーザレ・パリベーニに作曲、ヘルマン・シェルヘンに指揮法を教わる。1931年からチェロ奏者のマックス・アムフィテアトロフのピアノ伴奏者としてイタリア各地を回り、1946年までデュオとして活動した。1934年から1937年まではヴァイオリン奏者のエンリコ・ピエランジェリを加えて三重奏団を結成していた。1937年から1953年までナポリのサン・ピエトロ・ア・マジェラ音楽院で教鞭を執り、1954年からは母校の教授となった。1956年からは、ヴィルトゥオージ・ディ・ローマにチェンバロ奏者として加わった。アルテュール・グリュミオーの室内楽録音のパートナーを務めていた。2人の接点が何処にあったか不明だが2人は1956年にザルツブルク音楽祭で共演したリサイタル記録がある。しかし前年の1955年にはPHILIPSに2人のデュオ録音がある。互いの相性の良さが解かっていて録音だけでなく、演奏会でもデュオを組んでいたようである。2人の最後の録音は1975年のコレッリ:12のVnソナタ集Op.5である。カスタニョーネはその後PHILIPSを離れたがマイナーレーベルで1980年代まで演奏活動を続け、1991年に65歳で逝去。
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