商品詳細：デジタル録音だが現役チェリストの無伴奏としては、素晴らしく良い演奏に驚かされる。コマーシャル等の露出の多い人だけにアレルギーを持たれる方もおられると思うが、このアナログで聴ければ考えも変わるだろう。ごく普通の演奏(古楽器スタイルではない)なのだが、胸に迫る感動を呼ぶ。魂に響く演奏をしている。良いものは年代に関係なく良いという見本のような録音だ。録音も意外な程にエコー感は少ない。録音時ヨーヨー・マは27歳。ヨーヨー・マ(1955-)は中国人の両親の下、フランスのパリで生まれた。彼が7歳の時にニューヨークに移り住んだ。家族は現在もニューヨークに住んでいる。4歳でチェロを始め、7歳の時にはジョン・F・ケネディの前で演奏した。また、8歳でレナード・バーンスタインが行ったコンサートでアメリカのテレビに出演した。クラシック音楽から現代音楽までの幅広いレパートリーを持ち、デビュー当時のテクニックは世界最高とも言われていた。ジュリアード音楽院でレナード・ローズの下で学んだ。1975年にマールボロ音楽祭に出演し、録音に参加した。1978年頃CBSと契約し、1982年に録音したこのバッハ:無伴奏Vc組曲全集で国際的な名声を高めた。日本でも2001年頃からサントリーウイスキー「ローヤル12年」CMが流れて知られた。ジャンル問わず、非常に多くのミュージシャンと共演する。前述、ピアソラのナンバーをアサド兄弟と共演したアルバムもある。また、2002年の冬季オリンピック(ソルトレーク五輪)の選手宣誓式では、スティングとともに Fragile などのナンバーを披露した。楽器は1733年製ヴェニスのモンタニアーナと1712年製のストラディヴァリウス(ダヴィドフ)の2種を使用する。タクシーに置き去り事件で有名になったのはストラディヴァリウスである。この録音で使われたのは1733年製ドメニコ・モンタニャーナらしい。モノラル期のような音ではないが確かに正確な技巧を持ち、端正な演奏である。2011年10月16日Appleの元CEOスティーブ・ジョブズの追悼式が行われ、バッハの無伴奏チェロ組曲を演奏した。ジョブズとは1981年に出会って以来親交があり、生前に「自分の葬儀で演奏して欲しい」と依頼されていた。バラで3枚集めるのは意外と大変かもしれない。

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