商品詳細：'74年11月に、カルメンの初演100周年を記念して、指揮者のロンバールが全フランス圏の豪華キャストと共に世に送り出した名演。カルメンはパリのオペラ=コミック座で初演された時(1875年3月3日)、周囲の反応はふるわず、ビゼーはひどい酷評にさらされた。しかし次第に本来の魅力や感動が広がると、同年6月に急逝したビゼーの葬儀の夜には33回目のカルメンが演奏された。それから約1世紀、主役カルメンを務めるクレスパンは、ロンバールからの数年来の薦めにより、通常はメゾソプラノが歌うこの主役に挑戦する。彼女自身にとっても相当の覚悟が要ったようだが、その心意気こそが、この作品の革新性とマッチしたのだろう。この記念演奏によって、カルメンはかつてない賞賛を得て、ビゼーの天才的な価値は絶対的なものとなる。今では誰にでも知られる名オペラとして位置するカルメンだが、今日に至るプロセスの中で、大きな転機のひとつとなった演奏といえよう。(KT)

A.ロンバールの在庫一覧へ