商品コード:1384-025[GUILDE du DISQUE] I.マルケヴィチ/ ビゼー:「アルルの女」第1組曲(全4曲)
商品コード: 1384-025
商品詳細:イーゴリ・マルケヴィチ( 1912 - 1983)のような多忙な指揮者が何故コンサート・ホールのようなレーベルにまで録音があるのか不思議なので調べるうちに実はモンテカルロ国立歌劇場管弦楽団の音楽監督を1967 - 1972年の間務めていたことが解かった。初代のポール・パレー (在任・1928 - 1933)からアンリ・トマジ→ルイ・フレモー→クラウディオ・シモーネ→イーゴリ・マルケヴィチと5代目のシェフである。在任も約5年と長い。これは当時スペイン放送交響楽団(在任・1965 - 1972)の初代シェフとの兼任であったが意外に知られていない事実である。契約も1963年頃にDGGからPHILIPSに変わり、ラムルー管弦楽団(在任・1957 - 1961)の重責から解放された時期であった。PHILIPSには1970年頃まで籍があり、丁度PHILIPSを去る事になるこの時期にコンサート・ホールに数枚のLPを録音している。時期では1970年~1979年までである。オケは当然音楽監督をしていたモンテカルロ国立歌劇場管弦楽団(後にモンテカルロ・フルハーモニー)である。コンサート・ホール以降は特にレーベルを定めず後進の指導に当たったと思われる。ポール・パレーもこのオケと録音があり、名指揮者に鍛えられたモンテカルロ国立歌劇場o.のレベルは高いものがる。モナコ王室の庇護の下で運営されている為、資金が困ることはなく、どの指揮者が振っても一定以上のクオリティを持っている。マルケヴィチはクラウディオ・シモーネの後任だった為か、相当改革を行ったと思われるが、高いレベルの演奏を持っている。歌劇場の付属オケなので元々劇場的な反応が鋭い団体。更にマルケヴィチの厳格なテンポ感と劇性の要求に、よく応えている機敏性の高さが特徴である。ホールは比較的小さいので直接音が多く、結果として、マルケヴィチの分析的指揮がより強調される録音となっている。非常に残響が短く、密度が高い空間特性の為、大編成作品でも残響がまとわりつかず、細部まで明瞭に聴こえる特徴がある。マルケヴィチの分析的な指揮スタイルと非常に相性が良いのである。モンテカルロ国立歌劇場o.との録音では指揮者の意図が明確に出る録音となっている。音の厚みもしっかり残っていて照度の高い筋肉質の演奏が楽しめる。これはマルケヴィチのPhilips録音やDGG録音等と大きく異なる点である。録音機材はPhilipsのオランダ本社チームが持ち込む移動録音機材で録音され、オランダ側技術者の影響が強いらしいが、ホールの特性がミックスされ独自のサウンド・バランスが出来がっている。
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