作品名：ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲12番Op.96「アメリカ」 | ボロディン:弦楽四重奏曲2番

レーベルタイプ：【オランダでのオリジナル・タイプ】---赤/銀3本線土手, 枠内3時にMade in Holland, グルーヴガード厚手, スタンパー/マトリクス:1Y1 Ⓟ1968 670/2Y 1 Ⓟ1968 670 , 1969年頃製造分

ジャケット：【オランダでの第2版】---表コート厚紙, Kammermusik-Serie, ⓅⒸなし, ジャケ裏年号:なし

トピックス：【オランダ盤は初入荷の希少タイトル!】---1968年2月オランダの北ブラバント州アイントホーヘンでのステレオ録音, 録音詳細不明, オランダでは1968年N.V. Philips Phonografische Industrieによりコピーライト登録・同年PHILIPS:802 814 LY(赤/銀3本線土手レーベル・三方開両面厚紙背灰布貼ジャケット入り)にて初リリース→1969年頃同一レーベル・表コート厚紙ジャケット入り(当アイテム), フランスでは1968年仏PHILIPS:802 814 LY(赤白/銀4本線センター白レーベル・仏三方開コート背革貼ジャケット入り)にて初リリース, オランダ盤は初入荷の希少タイトル, 英 PHILIPS:SAL 3708, これはオランダでの1年遅れのオリジナル・タイプ盤が1969年頃製造の第2版ジャケットに入る初期盤, 希少タイトル!演奏:★★★★★, 音質:★★★★+

商品詳細：名曲で知られるドヴォルザークの「アメリカ」とボロディンの2番。この曲は、モノラル期に名演が多いとは言え、郷愁を感じさせた演奏が多かった。イタリアQt.のスタンスは多少異なる。どちらかと言えば、さっぱりと、それら少々土の香りの強い曲を都会的に料理している。ステレオの効果もあり、音離れのよい後味のすっきりしたスラブの名曲に仕上がる。第1VnのBorcianiのソロは実に爽やかで、情感も伴って、上手いと感じさせる。初出802 814 LYは入荷の少ない希少タイトル!イタリア人がスラヴ作品を演奏するとこうなるという見本のような演奏。楽譜通りに演奏すればスラヴ風になるのは当然だが、イタリアQt.の持前であるラテン的な明るい音色と解放的な表情は良い方向に作用したようで、スラヴ系民族とは異なるものの、スラヴ的気分は最高潮に感じられる。何より湿っぽくならないのが良い。音楽的な高揚感はスラヴ系団体より高いかも知れない。何よりイタリアQt.のスラヴ作品の録音自体が非常に少ないので珍しさという点で際立ったLPである。彼らはチェコやロシアの民族色に寄り掛かることがないにも関わらず端正な歌心を端正な造形に封じ込める術を知っているからこその素晴らしい演奏となる。ボロディンの弦楽四重奏曲第2番は最も縁がない曲と思われたが、格調の高さと洗練された構成美が浮かび上がる名演といえる。弦の美しさが民族性を越えた次元で昇華しているからにほかならない!イタリアQt.の特徴である歌謡性なくしては生まれない演奏であり、イアリア人がDNAに持つであろう歌は民族性をも超越する音楽の核なのだろう。シンプル且つストレートに歌い上げた演奏こそが時代の波を超えるものである!

イタリアQtの在庫一覧へ