商品コード:1385-038p[PHILIPS] マノリウQt. / メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲全集vol.1/1番Op.12, 2番Op.13
商品コード: 1385-038p
商品詳細:PHILIPSレーベルにメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全6曲を1950年代後期にモノラル録音しただけで他に録音を残さなかった弦楽四重奏団のマノリウQt.。弦楽四重奏団のスペシャリストである幸松肇氏の著書「世界の弦楽四重奏団とそのレコード」でも紹介されていない希少な団体である。恐らく1950年代にルーマニアで結成された団体と思われる。第1Vn:ペトル・マリノウ、第2Vn:フェルナンド・ラシーヌ、Va:ルイ・ライザヒェル、Vc:フリッツ・モゼルの4人。リーダーで第1Vnのペトル・マリノウ(1940-2023)はルーマニア・ブカレスト生まれのルーマニア系ドイツ人。同地でエネスクの弟子であるジョルジュ・マノリウ教授に師事し、研鑽を積んだ。モスクワでJ.ヤンケレヴィッチ、サンクトペテルブルクでM.ヴァイマンのマスタークラスに参加した。その後、ブカレスト音楽院教授、ブカレスト音楽専門学校の校長を務めた後、1970年にリューベックとハンブルクの音楽院で教鞭を執り、1994年には当時新設されたロストック音楽演劇大学で教鞭を執った。マリノウは国際レオポルド・モーツァルト・コンクールの芸術監督を務め、またシェーンタール修道院における弦楽器のための国際コンクールおよびマスタークラスの芸術監督も務めた。彼の教え子たちは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団、バイエルン国立歌劇場管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団など、ドイツの有名なオーケストラのメンバーになった。彼は、ヴィエニャフスキ、エネスク、チャイコフスキー、パガニーニ賞、リピツァー賞、エリザベート王妃賞など、数多くの偉大なコンクールの審査員を務めた。2000年から2004年まで、ヨーロッパ弦楽器指導者協会ドイツ支部の会長を務めた。その功績により、ブラショフ大学から「名誉教授」の称号を授与され、リトアニア共和国最高勲章を授与された。演奏家より教育者として活動したようである。2023年ヴァイオリン教育の書籍「レオポルド・モーツァルトのヴァイオリン学校」を上梓した。録音はマノリウQt.でのメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全6曲が全てと思われる。メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲のスペシャリストといえるだろう。時代的にもこの分野の第一人者として良いと思われる。演奏もドイツ系とラテンがミックスした印象で、軽やかでありながら含蓄のある深みを感じさせる演奏である。ヴィブラートを多用した古風な表情で4人均質スタイルの団体。メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲はこれがあれば他は考える必要が無いかもしれない。
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