商品コード:1386-040n[SUPRAPHON] F.ポシュタ(cb/ヴィオローネ) 他 / Cb曲集(全11曲)/ショパン, ベートーヴェン, サン・サーンス, ドヴォルザーク, ヘンデル 他
商品コード: 1386-040n
商品詳細:1981年という古い録音ではないが、内容が良いので紹介したい。Cbは元々メロディーを奏でる楽器ではない、'50年代はそういったLPはなかった。Cbのソロ録音が行われるようになったのは'70年代頃からだと思う。このような小品集は通の方にも馴染みがないだろう。Vnと3オクターヴ音程の低い楽器の音色は、Vnの音より長く心に留まり、何か安心を与えてくれるような作用があるようだ。聴き終わった後に残る何かが、他の弦楽器とは違うようだ。チェコのコントラバス奏者、フランチシェック・ポシュタ(1919-91)はコントラバスの珍しいソリストとしてソロ・コンサートを数多く行ってきた。1934年からプラハ音楽院で学び、1939年に20歳でチェコpo.の一員として活動を始めた。ムンツリンゲル率いるアルス・レデェヴィヴァとも一緒に室内楽を演奏。1695年製Granciniという古楽器を用いる。ジャケット裏にその写真があり、希少なコントラバスを演奏するポシュタの写真が印象的。全11曲のうちオリジナル作品は数曲で殆どが編曲。元々コントラバスはメロディーを奏でる楽器ではないのが理由である。しかし流石にその道のプロの編曲は見事で、原曲とは異なる魅力を上手に引き出している。曲によリ伴奏楽器を変え最上の効果を出すあたりは一つの楽器に人生を懸けた心粋を感じる。柔らかく人肌に優しい熟成された音色。使用楽器は記載されていないが、古楽器を使用しているようで、この楽器の音は人を魅了する。コントラバスによる小品集はいくつかあるが、このLPはそれらのなかで群を抜く傑作と言って間違いない。曲によりハープ、テオルボ(リュートの一種)をオブリガートで参加させ、完成度の高い内容としている。ポシュタの凄いところはソロをとると音がぼやけて一筋縄ではメロディー楽器として機能しないコントラバスという楽器をあたかもチェロのごとく、いとも簡単そうにはっきりしたメロディー楽器にしている点である。チェロよりオクターブ低い音で提示されるそのメロディーにはチェロでは表現できない安らぎを感じさせてくれる。最高ランクのコントラバス・小品集!
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