商品コード:1387-056[VSM] E.ハイドシェック(pf) / ベートーヴェン:Pfソナタ全集vol.8/ Pfソナタ29番Op.106「ハンマークラヴィア」
商品コード: 1387-056
商品詳細:1972年パリ・ワグラムホールで録音されたもの。ハイドシェックのピアノは言うまでもないが、非常にクリアで切れ味が抜群。勢いで弾き切ることなく、フレーズの細部まで意識が行き届いた繊細なタッチと、最小限のペダルによってその響きには一点の曇りもない。殆んど聴き取れない程のほんの僅かなルバートがハイドシェックの演奏に隠れた味わいを作り出している。このシリーズは1968-73年までかかって完成されたベートーヴェン:Pfソナタ全集録音。この録音の評価は非常に高く、長年コツコツと1枚ずつ収集されている方は多いと見受けられる。イヴ・ナットとは異なるフレンチタイプの傑作録音と言って間違いない。もしステレオでベートーヴェンの全集を揃えたいのであれば文句なしに推薦したいが道のりは険しく長い。再版も多いので注意が必要になる。この2曲入りが1967-1973年にまたがるベートーヴェン:Pfソナタ全集のVol.8として発売された。29番は1967年の旧モノラル録音があった(デビュー録音)。これは2回目録音になる。録音年が発売年と同じ順番とならない。全13枚で発売された、ステレオ期における重要録音の一つ。ハイドシェックはこの全集以前にLa Voix De Son Maîtreにモノラルで3枚(1枚は変奏曲)、A.シャルランに2枚のステレオLPがある。エリック・ハイドシェック(1936-)はフランスのランス生まれ。9歳からピアノを始める。マルセル・シャンピ、アルフレッド・コルトーに師事。ベートーヴェンについては、ヴィルヘルム・ケンプに師事。1959年にモーツァルトのピアノ協奏曲第21番と第24番の録音でEMIの最終録音賞を受賞。妻のタニアとともにデュオとしても演奏活動を行った。世界各地で2000回以上のコンサートを行い、1957年から2004年までに100枚以上の録音を行った。ヘンデル、ラヴェル、フォーレ、ヒンデミット、モーツァルトの作品の録音がリリースされている。日本の宇和島でのライブ録音もリリースされている。リヨン国立音楽・舞踊学校でピアノを教えた。この全集はハイドシェックが30代という絶頂期の録音であり、明瞭で明快、基本は明るい表情だがシリアスな面も描き切った演奏。ドイツ風の伝統的スタイルではないが、純フレンチでもなく、美しも激しさも伴った辛口のベートーヴェンらしい演奏である。
E.ハイドシェックの在庫一覧へ









