商品詳細：当盤はヨーヨー・マが26歳の時に録音。クライスラーとパガニーニを中心に有名なVn作品をVcで演奏する。前半は中国の太鼓、愛の喜びなど叙情的な旋律を持った作品を、後半ではヴァイオリンでも困難を極める超絶技巧を要する作品を収録。よく耳にする名曲が、チェロという楽器で鮮やかに演奏され、原曲が何であるのか忘れてしまう程。チェロという楽器の可能性、そしてヨーヨー・マの素晴らしさを聴いていただきたい。1981年8月17–19日ロンドンのCBSスタジオでデジタル録音されたヨーヨー・マの小品集。1982年に各国でデジタル録音のLPとしてリリースされた。欧州ではドイツプレスが1種のみで、英国/フランスなどでは未発売、またはドイツ盤を自国用ジャケットに入れた形で発売と思われる。1980年代に入るとこのような各国共通システムが普通になる。全ての曲は元々チェロ用の曲ではなく、クライスラー作品ではクライスラーがヴァイオリン用に編曲したものを更にチェロ用に編曲したものである。パガニーニの奇想曲～5曲はヨーヨー・マ自身の編曲による可能性が高い。過去にチェロで演奏されたLPは入荷したことがない。ヨーヨー・マがパガニーニの奇想曲のチェロ編の最初の演奏者かも知れない。この曲はヴァイオリンでさえの超絶技巧が要求される曲であり、それをチェロで演奏するとなると並大抵の技巧では曲として成立しないだろう。ヨーヨー・マは重音を効果的に使い、多少の簡略を行うことで、テンポを落としてなんとか聴ける状態とした、かなり冒険心に富んだ演奏である。その挑戦には敬意を払いたい。但し原曲の持つ技巧性の表現までは追いついていないようで微妙な印象が残る。発想自体に無理があるので、これが限界なのだろう。クライスラーでは比較的現曲の雰囲気は保たれており、編曲集としては成功を見たと思われる。

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