作品名：ベートーヴェン:Pfトリオ5番Op.70-1「幽霊」 | ブラームス:Pfトリオ2番Op.87

レーベルタイプ：【フランスでのオリジナル】---青eye逆内溝, 7時にMede in France(ラウンド黒文字), グルーヴガード厚手, Ⓟなし, スタンパー/マトリクス:76008 A/76008 B, 1973年頃の製造分・3種並存のPathéプレス(フランス最古)

ジャケット：【フランスでのオリジナル】---三方開上開両面コート厚紙, 10時に地色ベース□CBS eyeマーク, 7時にGrands Interprètes DOCUMENTS, ジャケ裏年号:なし, ⓅⒸなし(フランス最古)

トピックス：ベートーヴェン:1948年頃米国でのモノラル録音, 1949年Columbia Graphophone Company Ltd.によりコピーライト登録・同年米COLUMBIA:ML 4128(+ゼルキンのPfソナタ24番+幻想曲Op.77)のカップリングにて初リリース, 英国では1954年英COLUMBIA:33CX1043(同一カップリング), ブラームス:1951年10月米国ヴァーモント州Dummerstonでのモノラル録音, 1950年代米COLUMBIAからLPは未発売と思われる, 米国では1970年にColumbia Odyssey:32 16 0361にてベートーヴェン:Op.70-1「幽霊」とのカップリングで初リリースと思われる, フランスでは1973年に当カップリングで仏CBS:76008(当装丁)にて初リリース, 仏プレスはColumbia Odysseyのマスターではなく独自制作のマスターにてPathéプレス, 2曲ともフランスでは当LPが初リリースとなる, 演奏:★★★★+, 音質:★★★★+

商品詳細：R.ゼルキン(pf)A.ブッシュ(vn)H.ブッシュ(vc)という昔懐かしいピアノ・トリオ2曲入りのCBS盤。ベートーヴェン:トリオ「幽霊」は1948年頃米国でのモノラル録音,1949年米COLUMBIA:ML 4128(+ゼルキンのPfソナタ24番+幻想曲Op.77)のカップリングにてLPが初リリースされている。ブラームス:ピアノ・トリオ2番は1951年に録音されながら米COLUMBIA:ML番号では未発売だった。1970年になってCOLUMBIAグループのOdysseyレーベルからこの2曲がカップリングされ発売された。その3年後フランスでも独自にマスターを制作してPathéプレスしたのが当盤である。2曲ともフランスでの初リリース盤である。アドルフ・ブッシュ( 1891 - 1952)はドイツ・ヴェストファーレン地方のジーゲンに生まれた。1912年には指揮者のヴィルヘルム・フルトヴェングラーやブルーノ・ワルターと共演している。1918年には、ベルリン高等音楽院の主任教授に就任した。このポストはヨーゼフ・ヨアヒム、そしてその後継者であるアンリ・マルトーが務めてきたもので、「最高の名誉を意味する」ものであるとされた。1919年には、ブッシュ弦楽四重奏団をスイスのバーゼルで結成した。1922年にはルドルフ・ゼルキンと出会い、デュオを結成した。そこにアドルフの弟であるチェリストのヘルマン・ブッシュを交え、トリオとしても活動した。1940年にブッシュはナチスの台頭によりドイツでの活躍の場を奪われたことで米国に渡った。アメリカでもブッシュ弦楽四重奏団として活躍するとともに、娘婿のピアニストであるルドルフ・ゼルキンとのデュオを行った。また、上述のとおり、編成の変化を伴いながら、ブッシュ室内管弦楽団の一員としても活動を続けた。ヘルマン・ブッシュもまた米国に移る。1930年代から既に米COLUMBIAレーベルにSP録音を始めていたこともあり、米COLUMBIAが1948年にLPを開発すると、最初期から録音を始めて、ゼルキンとのデュオやヘルマンを加えたトリオで録音を残している。今は伝説となった録音ばかりである。この2曲も往年のトリオを思い出させる記録としての価値は大きいものがある。ドイツでは国を代表するヴァイオリン奏者とそのファミリーが渡米したことで一時伝統が断絶する憂き目になり、その影響は今でも残っている。

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