商品コード:1400-027[CBS] G.グールド(pf) / ベートーヴェン:Pfソナタ5~7番Op.10
商品コード: 1400-027
商品詳細:グールドのベートーヴェンはバッハほど注目されていないのが実情。まず全曲録音しなかった(全32曲の20曲)。しかしその演奏はバッハ以上に個性が光る演奏である。これは1964年にニューヨークでモノラル/ステレオ録音された英国盤である。米国では1965年にML 6086/MS 6686にて初リリースされた。例によって鼻歌混じりに進められ、ベートーヴェンらしからぬベートーヴェン。テンポの感覚が通常のピアニストとまったく異なる。正直、ベートーヴェンというよりグールドの音楽を聴いているような感覚に陥る。グールド・ファンには大切だが、ベートーヴェン好きには異端の演奏。普通のベートーヴェンに飽き足らぬ方は目から鱗が落ちるほどの超が付く自在な演奏に驚かれ、またしっくりくることだろう。テンポ設定・フレージングは勿論、対位法的な演奏による声部の独立と有機的な結合、それに伴う内声・低音の演奏は何時聴いても驚かされる。改めてグールドの素晴らしさを思い知らされた。グールドのバッハがあたり前となった今となってはグールドのバッハよりベートーヴェンの方がよりグールドらしさが感じられる。グールドのべートーヴェンの特徴としては、彼のスタイルが色濃く現れた演奏となった。すなわち、「ドラマチックな感情表現」や「自己中心的な英雄主義」を嫌ったがゆえにわざとロマンティックな情緒を排除し、乾燥した音色(ノン・レガート)で弾くことで、音楽を骨組みだけに解体しようとしている。テンポではバッハが妥当に感じるほどで、しばしば「嫌がらせ」と評されるほど極端なテンポを採用している。彼の持つ反抗的態度がそのまま表現として現れている。特に中期の作品には批判的であった。一方で、後期ソナタ(第30番~第32番)には対位法的な美しさを見出しバッハに近い敬意を持って録音に臨んだ。一言で言うならベートーヴェンは「既存の価値観への批評」であったと言える。見本とされるドイツ系ピアニストの演奏と対比すれば面白い発見があるだろう。グールドは当初、全集録音の完結を目指していたが、1982年に急逝した為、初期から中期にかけての8曲(第4番、第11番、第20番、第21番、第22番、第25番、第26番、第27番)が未録音のまま残された。録音されたソナタは 第1番~第3番、第5番~第10番(初期ソナタ)、第12番~第19番、第23番(熱情)、第24番(中期ソナタ)、第28番~第32番(後期ソナタ)の計24曲である。グールド的な面白さという点でベートーヴェンは最たる曲といえる。
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